「子どもに自信をつけさせる一番よい方法って?」勉強ができる子の親が心がけてる2つのこと
子どもに自信をつけさせる一番よい方法
家庭教育で一番重要なことは、子どもに自分のことを「頭が悪い」と思わせないということです。 人間、自分のことを「頭が悪い」と思ってしまって得することは何一つありません。とくに子どものころは、「自分はできる」「自分は頭がよい」という気持ちが、ものすごく大きな自信になりますから、まず最初に「自分はできる」と思わせて、自信をつけさせることが肝心です。 自信をつけさせる一番よい方法は、「できた」という体験をさせることです。よく子どもに対して「やればできるよ」と言う親がいますが、それだけでは子どもは納得してくれません。それよりも、ともかくやらせてみて、「やったらできたよ」という体験をさせることが重要なのです。「できた」というのは、とてもうれしいことですから、それだけで大きな自信になり、「自分はやればできるんだ」ということを確信するようになります。 その一方で、「自分は勉強ができるから、もう勉強しなくていい」というふうに思わせないようにしなければなりません。それでは、その時点で成長が止まってしまいます。 まず最初は、「できた」という体験をさせて自分のポテンシャル(潜在能力)に対して絶対の自信を持たせること。その次に、もっとできるようになるためには、もっと努力や工夫をしなければいけないということを納得させて、努力を続けさせるということが重要です。
〈著者プロフィール〉和田 秀樹
1960年大阪市生まれ。東京大学医学部卒。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローなどを経て、現在、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部・東京医科歯科大学非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック院長、立命館大学生命科学部特任教授 。代表を務める「緑鐵受験指導ゼミナール」では毎年無名校から東大合格者を出し話題に。1987年のベストセラー『受験は要領』をはじめとして、精神医学・心理学・受験関連の著書多数。近著に『老いの品格』『頭がいい人、悪い人の健康法』(ともにPHP新書)、『50歳からの「脳のトリセツ」』(PHPビジネス新書)などがある。