やっかいな竹が美しい「竹あかり」に生まれ変わる… 手つかずの竹害問題に挑んだ男性 「商品やアートに変わることで、竹林と向き合い続けられる」 愛知・犬山市
街を彩るイルミネーションに目を奪われる季節。愛知県犬山市にも、やっかいものの“竹”を活用した、きれいなライトアップが楽しめる場所がありました。竹林が幻想的な光の世界に変身し、訪れる人の目を釘付けにしています。 【動画】 光で映えすぎる竹林に
幻想的な雰囲気に心奪われる“映えすぎる”竹林
12月20日、愛知県犬山市の伏屋神明神社に、多くの人が集まっていました。その目的は、竹林整備で切った約500本の竹から作られた「竹あかり」。幻想的な光が織り成すアートの道を歩くイベント「竹あかりナイトウォーク 宵の道」が行われていたのです。
幻想的な竹のトンネルを抜けると、竹細工のボールを重ねたクリスマスツリーが現れました。 子どもたちには、竹にとりつけたカラフルなロープのアスレチックが大人気です。
このイベントを企画したのは、名古屋市の廣濱修平さんです。 竹あかり空間演出家 廣濱修平さん(34): 「それ(竹)が商品となってとか、アートに変わることで、竹林と向き合うことがし続けられる」 地元でイベント企画の仕事をしていたとき、会場裏にあった荒れた竹林をなんとかしたいと思ったのがきっかけで、竹林整備に興味を持った廣濱さん。 3年ほど活動したときに目の当たりにしたのは、竹林によって壊された家。犬山市善師野伏屋(ぜんじのふしや)の町内副会長の元には、家屋を壊す竹林の相談がたびたび寄せられていました。 竹害を防ぐため廣濱さんたちが考えたのは、竹を切り出し、竹あかりに変えること。
町の人たちに提案しようと町内説明会を開いたのですが、地元にとっては、廣濱さんたちはよそ者。先祖代々の土地を荒らすのではないかと懸念する声があがったのです。 一方で、町内の若い世代からは「是非協力しようよ、一緒にやろうよと」「若い世代が、世帯(数)は少ないですけど、これからやっていかないといけないこと」という意見が。 そこで廣濱さんは、若い世代と一緒に反対するお宅を一軒一軒訪問し、思いを伝えました。 竹あかり空間演出家 廣濱修平さん(34): 「僕自身の思いを町の方にぶつけようと。町の中でなんとかしなきゃとか、自分自身でなんとかしなきゃって抱えている方が多いけど、その部分を僕らにも任せてくれと」