史上2チーム目の売上100億越えを達成した 浦和レッズ 。ビッグクラブを支えるのはサポーターに寄り添うマーケティング
ファンの気持ちに寄り添うということ
「スタジアムに来場してくれる方やグッズを購入してくれる方を『生活者』や『消費者』といった言葉で表現することは絶対にない。そうした方たちは浦和レッズのファン・サポーターであり、気持ちを込めて一緒にチームを支えていく仲間のような存在。クラブの事業面での成長は『ビジネスの成功』ではなく、そうした方たちによるチームを支えたいという思いの表れだ」と星野氏は話し、「だからこそ、自分たちが売りたいものを買ってもらう、という発想自体が存在しえない」とまとめる。 サポーターがどういった気持ちでスタジアムに来たいと思うのか、あるいはグッズを買いたいと思うのか。「目一杯に想像力を働かせて、その気持ちに寄り添う努力を続けていくだけ」と星野氏は続ける。スポーツチームの売上戦略というある種のファンマーケティングは、実直にファンに寄り添い、一緒に成長していくものなのかもしれない。 文/島田涼平 写真/©URAWA REDS
島田涼平