眠っているとき以外すべてオン。梅田 蔦屋書店の店長 兼 ひとり出版社代表・北田博充さんの仕事術
敏腕クリエイターやビジネスパーソンに仕事術を学ぶ「HOW I WORK」シリーズ。今回お話を伺ったのは、梅田 蔦屋書店の店長と出版社「書肆汽水域(しょし きすいいいき)」の代表を務める北田博充さんです。 眠っているとき以外すべてオン。梅田 蔦屋書店の店長 兼 ひとり出版社代表・北田博充さんの仕事術 北田博充(きただひろみつ) 1984年神戸生まれ。大学卒業後、出版取次会社に入社。2013年に、社内プロジェクトとなる本・雑貨・カフェの複合店「リーディングスタイル」立ち上げに参画し、店長を務める。2016年に、出版社「書肆汽水域」を設立。また、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)に転職し、梅田 蔦屋書店の店長になる。書籍の執筆活動も行ない、著書に『これからの本屋』(書肆汽水域)、『本屋のミライとカタチ 新たな読者を創るために』(PHP研究所)、共編著書に『まだまだ知らない 夢の本屋ガイド』(朝日出版社)、共著書に『本屋の仕事をつくる』(世界思想社)がある。 X 書店店長と、ひとり出版社の代表、本の執筆も務める、本を愛する北田さんのマルチな働き方とは?
北田博充さんの一問一答
氏名:北田博充職業:梅田 蔦屋書店の店長、書肆汽水域代表居住地:兵庫県現在のコンピュータ: 会社支給のWindows PC現在のモバイル: 会社支給のiPhone現在のノートとペン: 会社備品のボールペンとA4コピー用紙仕事スタイルを一言でいうと: 直感を信じる
複数の仕事を持つ面白さとやりがい
──現在のお仕事内容を教えてください。 大学卒業後、出版取次でキャリアをスタートしました。ただ、将来的には自分で本屋を運営したいという思いがあり、10年勤めたら次を探すつもりでした。 独立開業して本屋を商うには、取次と口座を開かないといけません。そのハードルは高いので、まず出版取次に就職してコネクションを作っておけば、口座を開けるのでは、という考えがありました。 それから10年経って、一通りのことは学んだので、ちょっと違うところで働いてみたいと思いCCCに転職し、梅田 蔦屋書店の店長をしています。さらに、副業申請をして出版社を立ち上げました。こちらは1人で運営しています。そして、本も書いており、今は執筆のウエイトが高くなっていますね。 ──複数の仕事を両立させる面白さは、どんなところにありますか? いろいろな方と出会い、多様な仕事ができるのが、面白いです。 本ができるまでには、著者がいて、出版社の編集者や営業担当がいて、取次、印刷会社、校正者、デザイナーなど、さまざまな人がかかわります。 ひとり出版社を起業してから、そうした人たちと仕事ができ、出版に至るまでの全プロセスを見ることができました。そして、蔦屋書店では、出来上がった本を販売するという業務に携わります。私自身が作り手と売り手を兼ねているので、かなり高い熱量で読者に本を届けられるのは、とてもやりがいがあります。 仕事柄、いろいろな方とお話しをして、つながりが生まれるのは、次の新たな企画にスムーズにつながっていきやすいのもメリットですね。