【50歳からの断捨離®道 】片づかない家によくあるモノ。それは「カフェカーテン、大量の保冷剤、食パンを買うともらえる白いお皿」です
元気を回復させてくれる家=パワースポットです
「本来、家とは疲れて帰ってきた自分を癒し、もてなし、元気を回復させてくれる場所です。そしてそんな家は、それ自体がいわゆるパワースポットに等しくなります。 パワースポットで毎日暮らしている……!! そんな人はもう最強だと思いませんか。だってわざわざ遠くのパワースポットまで行かずとも、家に帰るだけでパワーがチャージされるのですから。 毎日目にする場所にお気に入りのモノを、そのモノが引き立つように飾れば、気分よく過ごせます。そしてそれは、自分自身をもてなすことにつながるのです。 それが私の場合、キッチンだったらこのピンクの時計。だから好きな色、好きな雰囲気のものを探して探して探しました」
断捨離でお金との向き合い方にも変化が
「また断捨離で家が整いだすと、お金の使い方も変わっていきました。 以前の私は『とにかく節約第一』。使わないことを美徳ととらえ、どれだけ節約できたか=賢い妻・できる主婦と考えていました。けれど断捨離と出会い、モノと向きあうことでお金との向き合い方も変わったのです。もちろん無駄遣いが増えたというわけではありません。 人を車に例えるなら、お金はガソリンにあたります。人生というロードを元気に走るためには、ガソリンをけちってはいけません。そしてできることなら高品質なガソリン(つまりハイオクです)を車に入れたい、と思うようになりました。 断捨離の考えのひとつとして『モノをまず出す。出せば必要なモノが入ってくる』があります。お金も同じだと思うようになったのです。 通貨は通過するもの。通り過ぎていくもの、回るもの、循環するもの。その思いは家を買う、という選択にもつながりました。公営住宅で暮らして4年経ったとき、家を買うことにしたのです」
断捨離の楽しさ、心地よさをひとりでも多くの方に届けたい
「きっと断捨離と出会っていなかったら、家を購入しようとはしなかったかもしれません。(ちなみに一番最初にお見せした100均のワイヤーラックを駆使した家に住んでいたとき、公営住宅に住んでいたとき、そして現在の家に住んでいる今も世帯年収は同じです。これを言うと皆さん、意外そうなお顔をなさるんですが) 以上、キッチンの変遷を例に断捨離によって起きた我が家の変化を実例としてご紹介しましたが、いかがでしたか? 断捨離に興味を持っていただけたでしょうか。 現在、私は断捨離トレーナーとしていろいろなお宅に伺っています。トレーニングを重ねるうちにご相談者に変化が起こると(たとえば表情が生き生きとしてきた、家族仲がよくなってきたなど)、本当にうれしくてやりがいを感じます。ですから今回の連載でも、断捨離がもたらす楽しさや心地よさを知っていただくことで、読んでくださった方に素敵な変化が起きればうれしいです。 そういえばこの連載を始めるにあたり、編集部から真っ先に尋ねられたのが『片づかない家でよく見かけるモノは何ですか?』でした。 答えは ●カフェカーテン ●大量の保冷剤 ●食パンを買うともらえる白いお皿(それも何十枚も) です。 ドキッとした方はいらっしゃるでしょうか。 次回からは私のキッチンをじっくり(それこそすべての引き出しの中、冷蔵庫の中まで)お見せしながら、断捨離の実践例や断捨離の考え方をご紹介します」
佐藤ひとみさん 断捨離トレーナー。愛知県豊田市に生まれる。愛知県立女子短期大学卒業後、名古屋テレビ放送株式会社(現在の通称メーテレ)に入社。その後テレビ局を退職し、上京。俳優・船越英一郎率いる劇団ドラマティック・ミュージカル・シアター・マガジンに入団。13年間の東京生活を経て地元に戻る。42歳で結婚、45歳のとき娘を出産。思うようにいかない子育てなどに悩んでいるとき、ネットで断捨離を知る。実践してみたところ、暮らしだけではなく自身も大きく変化。「愛知豊田断捨離会」代表 ※断捨離はやましたひでこさんの登録商標です