【解説】アメリカ大統領選挙 選挙より裁判?トランプ氏めぐり“異例”ずくめ
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いよいよ始まったアメリカ大統領選挙の候補者選び。共和党ではトランプ氏が根強い人気を見せつける。ただトランプ氏を巡っては裁判を抱える他、立候補資格なしと判断する州も。異例ずくめの選挙戦はどこに向かうのか。ワシントン支局・増田理紗記者が解説する。
■4年に1度! アメリカ大統領選挙はどう進む?
大統領選挙は大きく2つの段階に分けられる。前半戦は、民主党・共和党それぞれの「候補者選び」。1月15日のアイオワ州から始まり、およそ半年間、各州で党員集会や予備選が行われ候補者選びが進む。3月5日には、多くの州が一斉に予備選挙や党員集会を開く「スーパーチューズデー」があり、通常、ここが候補者選びのヤマ場となり、顔ぶれは絞られていく。その後7月、8月に民主党・共和党がそれぞれ党大会を開き、大統領選の候補者を決定する。 ここからが後半戦。民主党・共和党、両党の候補者が11月5日の本選挙に向け、討論会や遊説などで支持を訴えていく。
■初戦、第2戦 トランプ氏が見せつけた「盤石な強さ」
共和党の候補者選びの初戦・アイオワ州と第2戦・ニューハンプシャー州を現地で取材した。そこで見せつけられたのはトランプ前大統領の盤石な強さだった。初戦のアイオワ州は、猛烈な寒波に襲われ投票率の低下など選挙戦への影響が懸念された。
投票日の前日には気温が氷点下27度まで下がり、まつ毛が凍るほどだった。ただ、トランプ氏の集会を取材すると寒さをものともせずトランプ氏の支持者らが開場前から屋外で長い列を作っていた。 マイクを向けると「みんなが彼を尊敬している」など、口々にトランプ氏への熱い思いを語っていた。
■第二戦 ニューハンプシャー州予備選挙
その結果、第2戦のニューハンプシャー州は、トランプ氏と元国連大使のヘイリー氏との一騎打ちの構図となった。 ニューハンプシャー州は無党派が多いため、ヘイリー氏はなんとかここで踏みとどまろうと事前から力を注いでいた。しかし、トランプ氏が得票率54.4%と再び強さを見せつける結果となった。 序盤から圧倒的な強さを見せ優位に立ったトランプ氏。ヘイリー氏はトランプ氏に不満を抱く共和党の穏健派の票を取り込みたいが、厳しい戦いを迫られている。