始まりはパンダのエサ 広がる「放置竹林」活用の輪 アート作品に変化、広がる芸術の輪
両者は平成23年、協定を結びエサの提供を通じた連携を強化した。だが、パンダが食べるのは枝葉の部分で、エサにできない幹部分の有効活用が課題だった。これまでも竹灯籠を作ったり、竹を加工した集成材で食器を作ったりしてきた。
巨大アート制作はこうした活動の発展形だ。昨年、アドベンチャーワールドに招待された王さんが着想。今回制作する作品の「小型版」となるドームを300本の竹で試験的に制作した。
今回の作品のテーマは「挑戦」。5千本の竹を使用するという、本数だけでも昨年の十数倍もの規模となるため、ボランティアスタッフ「ぱんだず」を募集している。市民参加で、作品の盛り上げと放置竹林対策に関心をもってもらう狙いだ。
市の担当者は「ドローン操縦が得意な人に、作業している竹林の様子を撮影してもらった。こうした参加の仕方もある」と説明する。
「ぱんだず」の登録は16歳以上(18歳未満は保護者同意が必要)。保護者が登録して同伴する形ならば子供も参加可能。実行委委員長の池田さんは「自分たちの手で作ったという思いを持ってもらいたい」と呼びかけ、「良いものに仕上がると確信し、ワクワクしている」と意気込む。(藤谷茂樹)