大阪市の吉村洋文新市長 就任会見【全文3】
新しい大阪市長に就任した吉村洋文前衆院議員が21日午前、大阪市北区中之島の市庁舎に初登庁し、就任会見に臨んだ。吉村新市長は終始緊張した表情ながら「橋下維新市政を継承し、閉塞感のある大阪を明るい大阪にしたい」などと抱負を語った。圧倒的な存在感、発信力で市政改革を陣頭指揮してきた橋下徹前市長の後継者として、市政改革を継続できるか、手腕が問われている
成長戦略について
司会:ほか、質問のある方。日経さんと、産経さんと、MBSさんと、毎日新聞さんとか、読売新聞さんと、ヨシトミさん、6社。ほかないですか。じゃあ、この6社で最後にさせていただきます。まず日経新聞さん。 日経新聞:日経新聞のキノシタと申します。成長戦略について伺いたいと思います。今までのお話の中で成長する大阪にするというお話と、厳しい財政状況というお話が出ましたが、経済の活性化策という範囲においてはどういう優先順位で取り組まれるお考えでしょうか。 吉村:まずこの大阪の経済活性というのは本当に大事だなと思っています。やはり、その経済が活性化しないことには市民生活向上というのはなかなかないですし、経済の活性化は大事だと思っています。ただ、その経済の活性というのは大きな意味で、大きく大阪の経済を活性させていくというようなことについては、まず府と一体でやるようなこともたくさんあると思ってます。府の統合案件もそうですし、府と一体とやっていくようなものもあると思っています。 で、観光なんかについても非常に重要なキーワードになってると思ってまして、今、さまざまな観光策を実施しているところもあるんですけど、大阪の観光をどうやってさらに伸ばしていくのかというのは非常に大切だというふうに思っています。民泊条例なんかもとは思ってます。ただ、ここは議会のほうで幹事が必要になってきますけれども、観光について評価していくというスタンスが必要だなというふうに思って、そういった意味で府と当然共同してやっていかないといけないですし。 もう1つはこれまでの経済団体の関係なんですけれども大阪の力、持ってる力を発揮するという意味ではやはり経済団体との関係っていうのは少し、もう少し連携を持たなきゃいけないんだろうと思います。で、一緒になってこの大阪が持っているものを、大阪のいいところや強み、それを発信していく。そういったことが大事だと思ってますので、そういった関係をもう1回再構築して、自分自身、僕自身が大阪の観光であり、技術であり、産業であり、文化も含めてですけれども、いいイメージ付いて、どんどん国内、国外に発信していく、トップセールスのようなそういった役回りも担っていきたいというふうに思っています。 日経新聞:経済団体との関係の見直しということは、具体的にはどういうことなんでしょうか。 吉村:これまで例えば意見交換の場についてもなかなか数が少なかったり、停滞しているところもあったと思ってますんで、そういったところは積極的にやっていきたいというのを思ってますね。 日経新聞:経済団体が進めたいと思っている案件で、かつその環境ということに関連して、IRというのがあると思うんですけれども、今、国会での法案成立がないと、その事前調査もできないということで、今、市としての動きが止まってると思いますから、こうした状況を市長はどういうふうにお考えになったんでしょうか。 吉村:このIRについては夢洲に誘致するということを訴えて、今回選挙戦も戦いました。で、先ほど申し上げた観光という意味ではそのIRという本当の起爆剤になると思ってるので、東京は東京オリンピック、招致してますけれども、大阪においてはやはりIRの誘致というのが非常に大きな観光というか、経済の、先ほどの大きな目線で言うとこの目玉というか、大切な通過点になると思っています。それは強い推進力で進めていきたいと思っているので。確かにおっしゃるとおり、私も国会にいましたけども、あと少しのところまで来てるんですね、法案についても。自民党と維新に、維新はこの法案をやりましょうというところまできてまして、あとはギャンブル依存症対策というのをしっかりと打ち出せば、国会での理解を得られる、そういったとこに来てると思いますね。で、時代の要請としてもこのIRがないという先進国の場合は、そういった意味ではこれは時代の要請として必ず国会も私は通ってくるだろうなと思ってますから、そのときにこの大阪が他都市と比較して、やはり遅れを取ってはいけないという思いがあります。ですので、予算はまだ付いていない状況ではあるんですけれども、そこは私自身は、これはもう松井知事とも一体になってやるわけですけど、IRの誘致というのを積極的に進めていきたいと思っています。