【MLB】 アストロズへの移籍拒否のアレナド ヤンキースも獲得に消極的で残留の可能性高まる
今オフ、カージナルスは三塁手ノーラン・アレナドのトレードを模索している。しかし、アストロズへのトレードが破談になってからというもの、アレナドのトレードには全く動きがない。「ジ・アスレチック」のカージナルス番記者ケイティ・ウーがアレナドの去就の最新情報について報じている。 【特集】2024年オフシーズンの移籍情報まとめ 33歳のアレナドはゴールドグラブ10回、シルバースラッガー5回を誇る現役屈指の名三塁手だ。しかし、近年は衰えが顕著で、2023年には新人年から獲得し続けていたゴールドグラブの受賞が10年連続でストップ。さらに打撃でも、2022年に30本塁打・OPS.891を記録してから、2023年には26本塁打・OPS.774、今季は16本塁打・OPS.719と、年々数字が落ち込んできている。 2年連続でプレーオフを逃しているカージナルスは、世代交代に踏み出そうとしている。来季は総年俸を抑え、選手育成システムの改善に重点を移す計画を掲げ、そのために3年7400万ドルの契約を残すアレナドのトレードを模索していた。アレナドも双方にとってトレードが最善の選択だと認め、トレードを了承。しかし、アレナドは全球団に対するトレード拒否権を有しており、それがトレード実現の障壁となっていた。 事実、アレナドは12月中旬にアストロズへのトレードを拒否。アストロズは残り契約の内、6900万ドルを負担してアレナドを迎え入れる用意があったというが、アレナドはトレード拒否権を行使した。しかし、情報筋によると、アレナドは自身の市場がより明確になった後(つまりアレックス・ブレグマンの契約)、アストロズと再び交渉する用意があったという。しかし、アストロズはすぐに方向転換し、アレナドのトレードから撤退した。 アストロズ行きが破談となって以来、アレナドの動向は音沙汰がない。これまでも噂に上がり、三塁手を補強ポイントとする球団がヤンキースだ。しかし、ヤンキースはアレナドの契約を負担することに消極的だという。カージナルスからすれば、アレナド放出の目的は総年俸の削減にあるため、カージナルス側が大きな負担をした上でアレナドを放出するメリットは薄い。このままいけばアレナドは残留する可能性が高く、カージナルスは総年俸削減のために別の手段(先発投手のトレード)を模索する必要があるだろう。