名古屋・中川運河に複合施設「CANAL DOORS」 ホテル・商業・オフィス
名古屋ステーション開発、中部土木、マル・アーキテクチャの3社は、中川運河堀止地区開発「NAKAGAWA CANAL DOORS(仮称)」の開発に、11月11日に着手したと発表した。2026年春の開業を目指す。 【この記事に関する別の画像を見る】 名古屋市が行なった「中川運河堀止地区開発提案募集」において提案事業が採択され、進められてきたプロジェクト。開発エリアを、名古屋市と名古屋港管理組合が策定した「中川運河再生計画」における「にぎわいゾーン」の玄関口とし、「港と文化を感じる都心のオアシス」となるよう、コミュニティホテルや飲食店、オフィススペース等を建設する。 計画地は名古屋市中川区運河町内。A・B・C地区で構成され、A地区にはホテル、店舗、B・C地区に店舗、事務所、駐車場を展開する。敷地面積と延床面積は、A地区が約2,390m2、約2,040m2、B・C地区が約3,490m2、約1,070m2。ともに地上3階。 コミュニティホテルとして、ホロニックが東海地区初進出となる「SETRE(セトレ)」を出店。地域資源を活かし、宿泊自体が訪れる目的になるような「高付加価値型」ホテルを計画している。A地区にはそのほか飲食店1店舗、大屋根(キャナルルーフ)を設置する。なおセトレは、兵庫県神戸市、兵庫県姫路市、滋賀県守山市、長崎県長崎市、奈良県奈良市にて展開している。 開発が開始されたのはA地区で、B・C地区の工事着手は2025年春予定。 中川運河は開通当時「東洋一の大運河」と称され、名古屋港と都心とを結ぶ水運による物流の軸として、名古屋の経済産業の発展を支えてきた。しかし、運送業態が陸運へ移行し、水運の機能は衰退した。 NAKAGAWA CANAL DOORSでは中川運河の歴史を尊重しつつ、今の時代に求められる価値や果たすべき役割を見据え、新たな水辺空間としての魅力を発信するとともに、都心に集まる人が訪れたくなるような目的地となることを目指す。
Impress Watch,加藤綾