40代・子どものいない主婦です。夫は自営業ですが、夫にもしものことがあっても「遺族年金」はもらえないって本当でしょうか? 備えはどうしたらいいですか?
40代は、老後の生活に向けて始動する人が多い年代です。特に自営業となると、収入が安定しない分、将来について不安を抱く人は多いのではないでしょうか? 一般的に、夫に万が一のことがあったときには遺族年金がもらえるのですが、自営業者の場合はどうなのでしょうか? 自営業者の場合、どのように老後に備えていけばよいのか考えてみましょう。 ▼年金「月15万円」を受け取っていた夫が死亡。妻は「遺族年金」をいくら受け取れる?
遺族年金がもらえる人ってどんな人?
遺族年金とは、国民年金または厚生年金保険の被保険者または被保険者であった人が、亡くなったとき、その人によって生計を維持されていた遺族が受けることができる年金のことをいいます。 遺族年金には、遺族基礎年金と遺族厚生年金があり、亡くなった人の年金加入状況などによって、年金が支給されます。支給されるのは、遺族基礎年金か遺族厚生年金のいずれか、または遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方が年金として支給されます。 また、遺族年金がもらえるのは、亡くなった人の年金納付状況に加えて、遺族年金を受け取る人の年齢や優先順位などの条件をすべて満たしている場合です。 ~遺族基礎年金がもらえる人~ 遺族基礎年金がもらえる人は、国民年金の被保険者等であった人によって生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」です。この場合の「子」とは、18歳になった年度の3月31日までの子、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある人のことを指します。 その際、受給要件を満たしていることは必須であることに加え、子は婚姻していない場合にかぎられます。その他、被保険者等が死亡したときに胎児であった子も出生以降、受給の対象になります。 ~遺族厚生年金がもらえる人~ 遺族厚生年金がもらえる人は、厚生年金保険の被保険者等であった人によって生計を維持されていた遺族です。この場合にも、遺族基礎年金と同じように受給要件を満たしていることが必須です。
自営業の40代・子どものいない主婦の遺族年金はどうなる?
そもそも自営業者の場合、加入できる年金は国民年金のみです。前述の「遺族年金がもらえる人ってどんな人?」で説明していますが、国民年金の加入者の遺族は、遺族基礎年金が支給される対象となります。 遺族年金を受給するには、子どもがいることが要件となっています。したがって、今回の事例の、自営業の40代・子どものいない主婦は遺族年金の受給の権利はありません。 とはいえ、40代なら将来的に子を授かる可能性がないわけではありません。自営業のままであっても、子を授かった場合は、遺族基礎年金が支給される対象となります。