【佐藤久実がインタビュー】ランボルギーニらしさがつまったワンメイクレース、その成功の理由とは
プロと互角に渡り合う参加者たちも
改めてコースを眺めると、23台のウラカンがグリッドに並ぶ景色はなかなかの迫力だ。 PRO、PRO-AM(アマチュア)、AM各クラスのマシンが50分の熱い戦いを展開。ちなみにレース中はタイヤ交換や給油はなく、ドライバー交代のみ。ワンドライバーの場合はピットストップ時にタイムハンディを課せられるという。 通常、2ドライバーレースの場合、ファーストドライバー/セカンドドライバーというポジションがあり、ファーストドライバーがセッティング含めレースをリードする。 しかし、このレースの場合、2回の予選はそれぞれのドライバーが担当し、予選を担当したレースのスタートを担当するという。つまり、2レースある中で、予選アタック、スタート、後半を、それぞれ2名ともが担う。このレギュレーションが特徴であり、レースを面白くしてもいるだろう。 つまり、セッティングなどはプロドライバーがリードするにしても、レースではPRO-AMクラスであろうが、プロに頼ってばかりはいられないのだ。 しかしよく見ると、必ずしも予選上位がプロで占められていたわけではない。プロにコーチングを受けているだけあり、プロ顔負けのジェントルマンドライバーもいた。 V10エンジンをミッドに搭載するリヤヘヴィでパワフルなウラカンEVO2の操縦性は、そう簡単なものではない。そのマシンで、プロと同じステージでレースができる。これもまた、ジェントルマンドライバーにとっては大きなモチベーションになっているのは間違いないだろう。 『ランボルギーニ・スーパートロフェオ・アジア』が10年以上に渡り愛され、発展し続けている理由がたくさん見つかった富士の一日だった。
佐藤久実(執筆)