「豚肉が入ってるぞ!」イスラム教徒を激怒させた日本のレストランに呆れるフランス哲学者「自民党はこの店と同じ対応して負けた」
責任を石破だけになすりつける自民党の論理は正しいのか
石破首相は就任後、初めての記者会見で「衆議院を9日に解散、総選挙を10月27日におこなう」と明言した。 総選挙の結果は周知の通りである。自民党は、持っていた256議席の4分の1に相当する65議席を失い、自民党単独過半数も、与党過半数も失う。自民党のお家芸「表紙の張り替え」という安直な手法は、党利ばかりを守ろうとする自民党の不誠実な体質を逆説的にも強調することになった。あるいは、フロイト的に言えば、「派閥やカルトとは関係あり〝ません〟」という否定辞のみえすいた〝看板〟が、派閥政治やカルトとの結託という根深い病巣の残存を、有権者に察知させることになったのである。 衆議院を解散し、総選挙を挙行した石破茂は、自民党の歴史的大敗の責任を追求されるべきなのか。 自民党内の論理からすればそのとおりだろう。 しかし、本当に責任を取るべきなのは、国民の苦境をよそに、ただ自らの保身と金権の温存を図るためにだけなりふりかまわず姑息に動き回った裏金議員、および反社会カルト教団と持ちつ持たれつの関係を維持していた議員であり、彼らにロクな社会的制裁も課せない自民党の体質に依存する議員たちの方ではないか。 むしろ、国民の〝審判〟が、この程度の「大敗」にしか反映されていないことの方を、私は危惧する。
福田肇