【女子日本代表OG対談②】栗原三佳×三好南穂「2人から見たパリ五輪戦士・12名の素顔とは?」
■三好世代は個性派ぞろい!?
――次は宮澤夕貴選手。 三好 アース(宮澤)も芯がしっかりしている選手。普段は…少し不思議ちゃんなところが(笑)。 栗原 わかる。めっちゃ女子だよね。あと、バスケットで怒られていてもすごくうれしそうだし走るのが好きで朝にトレッドミルで走っているときもニヤニヤしている。 三好 普段はチームで一番というぐらい女子だけど、確かに怒られてもサバサバしている感じはあるね。 栗原 強靭なハートの持ち主。すごく前向きで怒られても自分のために言ってもらってると素直に受け止めることができている選手よね。 ――次も三好さんと同級生の本橋菜子選手です。 栗原 年齢以上に大人な印象かな。 三好 落ち着いてるよね、人に興味がないんです(笑)。 栗原 この代ってサン(三好)も含めてアース、モエコ(長岡萌映子/ENEOSサンフラワーズ)とキャラが濃い子ばっかりやのに、その中に急に入っても平然と過ごしている。 三好 ナコ(本橋)は自分のことを客観的に見るのが上手かもしれない。(当時ヘッドコーチの)トム(ホーバス)さんのバスケットにフィットして“ナコの時代”みたいなころ、天狗になってもおかしくないのにすごく冷静で。おごりもなく客観的でした。それと、東京オリンピック前に大ケガをしましたが、(復帰に向けた)わずかな期間の中、彼女のトレーニング向かう姿勢はもうすさまじかった。普通の人ではやれないようなことを毎日やって、それでもつらい顔を見せなかったので尊敬しかないです。
■「キキ(林咲希)は絶対に戻ってくる」
――貴重なお話しですね。続いては林咲希キャプテンについてお願いします。 三好 真面目。 栗原 真面目で努力している印象。休むこと知ってる?という感じだね? 三好 『林咲希=バスケ』 栗原 常に何かしている。 三好 常にバスケのこと考えて常に体育館にいて、真面目。 栗原 東京オリンピック前にシュートが全然入らなかった時期に相談が来て。それまで、そんなことはなかったので、これはもう最終段階まで来てるなと思いました。 ――アドバイスをしたわけですね。 栗原 はい。私だけでなくていろいろな人に聞いたとは思うのですが、頼ってきてくれたことに少しだけ驚きつつ、うれしかったですね。そのころはプレッシャーもあったからだと思いますが、今は『経験』があるので、そういったことはもうないと思います。 三好 そのころは悩んでいるなというのは感じていました。だけど私は同じポジションでしたが、私からするとやっぱりトムさんが信頼しているのはキキ(林)なんですよ。キキに復活してほしいという気持ちがあったので、とにかくキキの調子が上がるまでは私がどうかするからといった感じでしたね。 ――林選手にそれは直接言った? 三好 はい。「トムさんが信頼しているのはキキなんだから、今は私が調子いいからシュート入れとくからオリンピック本番になってキキが戻ってきてくれたらいいんだよ」と言いました。 ――三好さんを表す素敵な話ですね。 三好 いやでも、本当に戻ってきてくれるのがキキですから。