【女子日本代表OG対談②】栗原三佳×三好南穂「2人から見たパリ五輪戦士・12名の素顔とは?」
OG2人にとってパリ2024オリンピックに出場する女子代表はチームメートや後輩たち。だからこそ知っているロスター12名の素顔を紹介してもらった。 取材・文=田島早苗
■本当に頼りになる3人
――まずは最年長の吉田亜沙美選手からお願いします。 栗原 どこからパスが来るかわからない。リュウさん(吉田)がボールを持っているときはボールから目を切ったら怒られます(笑)。でも、目が一瞬でも合うと動きの中で『いける』と思ったときに必ずボールが来る。試合をしながら『この人すごいな』と思っていました。普段は優しいし、コート外では人見知り。オンとオフのギャップが大きいです。 三好 コート上とは違って普段はシャイですね。リオデジャネイロオリンピックのとき、私は3試合で合計3分ぐらいしか出ていなかったのですが、3ポイントシュートを1本決めることができて。そのときにLINEですごく褒めてくれました。そうやって後輩にも気を遣い、周りを見てくれます。そこから年齢と経験を重ね、この前代表戦のインタビューで神の領域みたいな内容がありました。仏様のような感じです(笑)。 栗原 仏様やね、うちらからしたら。 三好 すべてを経験で埋められる人だと思います。 ――次は髙田真希選手。 栗原 私は同級生ですが、お互い気使ってしまうから普段どおりに接してない感じはあるんですけど、すごく優しいですね。友だち思いというか。あとはいつもパソコン持っていて、海外でもパソコンでお笑い番組を見ていました。 三好 語弊があるかもしれませんが、自らの手を汚さずにイタズラをする(笑)。ただ、そういう一面があるから、私たち年下からすると壁がなく友達に近い感覚でいられる。もちろん、コートではリツさん(髙田)にボールを預ければ大丈夫という信頼感は大きかったです。 ――町田瑠唯選手は? 栗原 しゃべらないだけで、いろいろと考えてるよね。 三好 口数が多いわけではないけれど、自分のやりたいことへの意思はしっかり持っているよね。だからあれだけのパスができる。ルイさんは『見ていないのに何で私がほしいと思ったときにパスがくるの?』というのがある。 栗原 パスだけでなく、私はシュートの感覚が良くないときに「パスくれたのにごめん、シュート決められへんくて」って言ったら、「ソウさん(栗原)ちょっとシュート流れてるかも」ってアドバイスくれて。すごい見てるなというのはそのときに感じた。 三好 私も同じで、メンタルの影響もあってシュートが入ってなかった時期に「パスくれたのにごめん」って言ったら、「いや、サン(三好)は入ると分かっているからパスし続けるよ」と言ってくれて。そうやって気持ちも乗せてくれるガードです。