【厚生年金】40年間の年収が「800万円の人」と「1000万円の人」の年金受給額は同じ?
老後に受給する厚生年金受給額は、現役時代の年収が高いほど高額になるのが一般的です。 ◆【表】厚生年金保険の保険料額&65歳以上無職単身世帯の家計収支をチェック しかし、一定金額以上の年収になると、厚生年金受給額が増えないということをご存じでしょうか。たとえば、年収800万円の方と1000万円の方とでは、厚生年金受給額が同じになります。 なぜそのようなことになるのか、厚生年金受給額の決まり方を確認するとともに、老後に受け取る年金額はいくらになるのかシミュレーションしていきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年収800万円と1000万円では年金受給額に差はない
厚生年金は、現役時代の年収が高くなるほど受給額も高額になっていくのが一般的ですが、年収780万円を超えると受給額に差は生じなくなります。そのため、年収800万円の方と1000万円の方の受給額を比較しても、受給額は同じになります。 では、なぜ年収が異なるのに厚生年金受給額が同じになるのか、理由を確認していきましょう。 ●年収780万円以上は厚生年金保険料が一定だから 年収780万円以上になると、毎月納める厚生年金保険料が同じ金額になるため、将来受け取る年金額も同じになります。 会社員や公務員など給与所得者は、毎月の給与から「厚生年金保険料」が引かれています。厚生年金保険料は、標準報酬金額によって1等級から32等級に分かれており、報酬が高額になるほど納める保険料も高額になるのが一般的です。 しかし、等級は上限が32等級までと決められており、標準報酬金額が月額65万円以上、年額にすると780万円以上の場合は、保険料は同じ金額になります。 32等級の厚生年金保険料の本人負担分は、5万9475円(令和6年分)で、年収800万円の方も1000万円の方も、毎月5万9475円が差し引かれます。 では、厚生年金保険料を最高の32等級を納めている方は、老後の厚生年金はいくら受給できるのでしょうか、次章でシミュレーションしてみましょう。