〔米株式〕NYダウ下げ幅拡大、200ドル安(12日午前11時35分)
【ニューヨーク時事】12日午前のニューヨーク株式相場は、米消費者物価指数(CPI)の発表を13日に控え様子見姿勢が強まる中を、米長期金利の上昇が重しとなり売られ、下げ幅を拡大している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前11時35分時現在、前日終値比200.64ドル安の4万4092.49ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は19.38ポイント安の1万9279.38。 米長期金利の上昇が投資家心理を圧迫し、幅広い銘柄に売りが広がっている。ダウ構成銘柄では、スリーエムやボーイング、ヘルスケア関連株などが下げを先導している。 米労働省が13日に発表する10月のCPIの発表を前に様子見気分が広がり、寄り付き直後は、もみ合い商状となっていた。ロイター通信がまとめた市場予想によると、予想中央値は前月比0.2%上昇、変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は前月比0.3%上昇と、いずれも伸び率は前月から横ばいとみられている。 一方、トランプ次期米大統領による減税策や規制緩和などの経済政策が米景気の追い風になるとの見方から、前日の買いの勢いが続く場面もあった。市場参加者らは、開票が続く下院選(定数435)の結果を引き続き注視。12日現在、共和党が214議席、民主党が205議席を確保している。共和党は既に上院で多数派を確実にしており、下院も制すれば、大統領と上下両院を同党が掌握する「トリプルレッド」が実現し、司法、立法、行政の三権全てで、トランプ氏の意向が通りやすくなる。