お腹がたぷたぷしている猫は「太り気味」?猫の肥満度は「あの箇所が触れるか」で分かる?獣医師「自己判断での極端なダイエットは絶対にやめて」
誰よりもかわいい「うちの子」を世界一幸せな猫にしたい。猫の飼い主(と書いてげぼくと読む)全員の願いではないでしょうか。いったいうちの子は何を望んでいて、どんなことを考えているのかーー。SNSを中心に、猫の気持ちを知りたい飼い主たちに圧倒的な支持を受けるのが、獣医学博士の資格を持ち、現在は難治性疾患の基礎研究に従事する獣医にゃんとす先生です。自身も愛猫家である氏が、愛猫の健康管理についてお答えします。 【書影】SNSフォロワー14万人! 圧倒的な信頼を得ている獣医にゃんとす先生の新刊 * * * * * * * ◆猫の太り気味のサインはどっち? 人間と同じく、肥満は猫の健康にも悪影響を及ぼします。愛猫が太っているかどうかをきちんと見極めて、肥満気味の場合は食事量や運動量を調節する必要があります。ではねこの太り気味のサインとは、一般的に… A 体重が5キログラム以上 B 上から見てウエストにくびれがない のどちらでしょうか? あらためて、猫の太り気味のサインとは、Bの「上から見てウエストにくびれがない」です。
◆猫の肥満度はくびれと肋骨が触れるかでチェック 猫が太っているかどうかは、主に「ボディコンディションスコア」と呼ばれる手法で判断します。 猫の理想的な体型は、次の1~3が評価基準とされています。 1:上から見た時に肋骨の後ろにくびれがある 2:薄い脂肪の上から肋骨が触れる(人間の手の甲の骨を触る感覚を参考にしてみるとわかりやすいです) 3:腹部にあまり脂肪がついていない ウエストが異常に細かったり、肋骨が目で見える場合は痩せ過ぎ、逆にくびれが判別つかなかったり、肋骨が脂肪で触れることができない場合は太り過ぎと評価します。
◆お腹がたぷたぷでも太っていない猫もいる ただし、注意が必要なのは腹部の脂肪についてです。愛猫がお腹をたぷたぷさせながら歩いていると、「太っているのかな…?」と心配になるかもしれませんが、猫にはもともと下腹部にたるみがあります。 これは「プライモーディアルポーチ(原始的な袋)」もしくは「ルーズスキン」と呼び、脂肪ではなく、余った皮膚です。このたるみはライオンやトラなどの他のネコ科動物にも見られます。 太るとルーズスキンも目立つようになりますが、太っていない猫でも目立つ場合もあります。そのため、太っているかどうかをお腹のたるみだけで判断するのは難しく、くびれがあるか、肋骨が触れるかどうかで判断しましょう。自分で見極めるのが難しい場合は、一度動物病院できちんと評価してもらうと安心です。 また、自己判断での極端なダイエットは肝臓にダメージを与えることもあります。 必ずかかりつけの獣医師と話し合いながら、無理のないダイエットを計画するようにしましょう。
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