RX-EVOLVって何ですか? 学生ライターがマツダのデザイナーを直撃!
岩尾さん:性能アップという意味では、センターに大きなフレームが通っているのが分かりますよね。あれも車体剛性の強化につながっているんです。スポーツカーとして、色々な部分にこだわっています。 ――屋根を見てみると、両端のふちが盛り上がっていますね。これはなぜですか? 岩尾さん:これには、いくつかの理由があります。まず、デザインとしては車高(屋根高)は低く抑えられたほうが望ましいんです。ただし、そのまま単純に屋根を低くしてしまうと、中に乗る人間が窮屈感を感じてしまいます。そのため頭が当たる部分、つまり両端(運転席と助手席の上部)を高く盛り上げておくことで、中に乗る人の頭上の余裕を増やしているわけです。また、このデザインにすることで空力的にも優れたラインとなりました。 ――「RX-8」として市販化するにあたり、何か変えた部分はありますか? 岩尾さん:あります。特に大きな点でいえば、ボディサイズですね。やはり、市販化するにあたってボディは大きくなってしまいました。また、ヘッドライト周りの形状なども、市販化にあたって変更しています。ただし、大きなコンセプトやこだわりは、そのまま市販車の「RX-8」に引き継がれていると言って間違いないと思います。
岩尾さんはいかにもクルマ好きといった感じの雰囲気で、どんな質問にも丁寧に答えてくださいました。「RX-EVOLV」に注ぎ込んだ並々ならぬ情熱、そしてこだわりを感じることができました。最後になりますが、取材に快く応じてくださった岩尾さん、そしてマツダの皆様、本当にありがとうございました!
重田晶央