2人目を希望してたら、まさかの3つ子だった!? 実家・義実家フル稼働の3つ子育児【多胎育児体験談】
産後は立ち上がれないほどの貧血に。ベッドのままNICUへ
3つ子出産の前例がある大きな病院だったこともあり、出産までの流れはスムーズだったそう。妊娠32週で、予定どおり帝王切開の日を迎えました。 「妊娠32週の午前10時ごろに手術室に入り、帝王切開で、長男・11:39(1697グラム)、二男・11:41(1515グラム)、三男・11:43(1346グラム)と、2分ごとに1人ずつおなかの中から出てきました。3人ともしっかり泣いているのを聞いて、私は『本当におなかの中に3人いたんだ!』という驚きとともに、『やりきった!』という達成感でいっぱいでした。しかし、生まれたばかりの子どもたちはすぐに保育器に入れられて、顔をよく確かめることができないまま、NICUに運ばれて行きました。手術後、私は部屋に戻りましたが眠けに襲われてそのまま休みました。 出産した次の日、看護師さんに起こされてベッドから立ち上がろうとしたら、ひどいめまいと耳鳴りがして、ベッドから起き上がることができませんでした。出産したときに2リットルほどの出血があったので、ひどい貧血になっていたようです。車いすにも座れなかったため、ベッドごとNICUに運ばれて、子どもたちに会いに行きました。しかし、ベッドに横たわったまま、保育器に入っている子どもを見るので、やっぱり顔はよく見えなかったです。何日か思うように身動きが取れない日が続き、産後5日たってようやくシャワーが浴びれるようになりました。1週間だったはずの入院も13日間に延びて、ようやく退院しましたが、退院後も多汗症がひどく、1カ月ぐらいは体がしんどかったです。体調が元に戻らないまま、車で片道1時間の病院まで自分で運転して、NICUの子どもたちに会いに行くのは大変でしたね。 ようやくカンガルーケアができるようになったのは、産後2週間頃。はじめて抱いた3つ子たちは、小さいけれどずっしりと重みがありました。そのとき、看護師さんに『まだおなかの中にいるはずの赤ちゃんに直接触れられるのは早産のお母さんの特権ですよ』と言われて、『確かに!』とふに落ちました。一般的に、NICUに入っている子どもたちは管につながれていて“かわいそう”と言われるイメージがありますが、私はNICUという“いちばん安心できる場所”に子どもたちを預けられていたことに心底ホッとしていました。優しい看護師さんたちに励まされながら、ネガティブな感情に陥らずに過ごすことができました。 また、コロナ禍前だったこともあり、長女も3つ子と面会ができました。3人の赤ちゃんを見せて『弟だよ』と教えてあげたら、NICUの赤ちゃんを見るたびに指を差して『おとうと』と言うようになりました(笑)。3つ子が生まれたことによって、上の子の成長を感じることができました」(あやきさん)