<ファイルーズあい>「株式会社マジルミエ」 苦しかった就活経験は無駄ではなかった!
花守さんが演じる越谷は、面倒見が良く、カナに魔法少女としての心構えを説く。ファイルーズさんと花守さんの出演が発表された際、「キャストが逆では?」という声もあった。ファイルーズさんはさまざまなキャラクターを演じているが、力強い演技に定評がある。
「実は私も花守さんもカナと越谷の両方のオーディションを受けていたんです。キャスト発表された時、『これ、表記間違ってますよね?』と思った人も多いはずです。私も合格のご連絡をいただき、越谷かな?と思っていたら『カナです』と言われて、そっちですか!?となりましたし。私がカナだったら、越谷はベテランの方かな?と思ったら、花守さんと聞いて、またびっくりしました。花守さんは年下ですが、声優歴は私よりも長く、本当にいろいろな引き出しがある方なので、収録で、やっぱり先輩だ!こんな低い声も!と新しいものを表現されていました。だから、私も負けてられない!私だからできることを!という気持ちで臨みました」
「逆では?」と思われたことについては「それはうれしいことです」とも話す。
「それだけ自分たちのイメージが確立されてきているということですし、それだけたくさんのキャラクターや作品に出会ってきたという証でもあるので、光栄なことです。でも、新しい私たちも見てね!という気持ちです。カナみたいなキャラクターを演じる機会は少なかったですが、全くなかったわけでもないので、今まで出会ってきたキャラクターたちを思い出し、あなたたちのおかげでカナできてきているという感謝の気持ちもあります」
株式会社マジルミエの社長の重本浩司役の小山力也さん、同社の魔法エンジニアの二子山和央役の山下大輝さん、営業の翠川役の逢坂良太さんら個性豊かなキャラクターを豪華キャストが演じる。
「アフレコ中は自分のことで精いっぱいなところもあったのですが、実力派、ベテランの皆さんばかりだったので、すごく安心感がありました。私は座長とはいえ、一番経歴が浅く、皆さんが私の芝居の温度感を合わせてくれ、引っ張ってくれたので、みんなで作品を作っていました。周りが全員先輩ですし、私もカナと全く同じ立場になって、作品の世界に没入できました。ストイックな現場でもありました。音響監督の三間さんが『商品じゃなくて作品を作る』というモットーを掲げ、何度もテイクを重ねて、最善のものを引き出していただきました。息づかい一つ一つに全て理由があり、キャラクターの気持ちに寄り添い、キャラクターの立っている場所、温度をしっかり研究して臨む。そういう現場だったので、一人一人が台本、キャラクターに向き合っていました」