受験生必見!大学入学共通テスト「自己ベストを狙う」が大失敗を招く理由とは? 「成功する子」と「失敗する子」の決定的差
■前のめりのときが最も転びやすい 人間は前のめりになっているときが、最も転びやすいものです。試験でいつも以上の点数を狙いにいきすぎると、思わぬ大失敗をしてしまうかもしれないのです。「いつも以上の点数は取れないものだと割り切って、一定のタイミングで攻めから守りに転じる」という思考はつねに持っておく必要があると言えます。 見方を変えれば、「最悪」「大失敗」な状態を回避できるのであれば、「最悪な結果ではなかったという意味で成功である」と解釈することもできます。例えば80点を取りたいのに70点しか取れなかったとしても、それは「失敗」でも「最悪」でもありません。「普段よりちょっと悪い」くらいで点数が落ち着いているのであれば、それは戦略上問題ない点数です。それはある意味で「成功」だと言えるのです。
しかし、80点の実力の人間が90点を目指してしまうと、50点になってしまうものです。80点の実力なのであれば80点を目指し、70点しか取れなくても「成功」と考えるべきだと言えます。 この思考を持つために、「最低目標点数」と「制限時間」の2つは決めておきましょう。第1志望の大学に合格するために最低限必要な点数をあらかじめ考えておき、その点数を下回らないようにする思考をしましょう。 「最低限この点数が取れれば、2次試験で挽回できる」というような点数が取れれば、「成功」と定義しても差し支えないはずなのです。「失敗」を恐れると大失敗するので、「成功」の定義を広げて考えておくべきです。
■問題ごとに制限時間を設定する 「制限時間」も同様です。1問に時間をかけすぎて失敗する受験生は毎年続出しています。これは、「この問題が解けなければ自己ベストには到達しない!」という焦りから発生するものです。 こうならないようにするために、「どんなに時間をかけても、この問題には15分以上はかけない」というライン、つまりは「制限時間」を設定する必要があるわけです。 「15分経ったら次の問題にひとまず進んで、時間が余ってから戻ってくるようにしよう」というルールを自分に課すのです。このようなルールが設定されている受験生は、前のめりになりすぎることなく問題と向き合うことができるわけですね。
いかがでしょうか? もしこの記事を読んでいる人が受験生なら、「自己ベストは狙わない」ということを胸に刻んでいただければと思います。そしてこの記事を読んでいる人が受験生を持つ親御さんであれば、あまり「がんばっていい点を狙うのよ!」と言いすぎないほうがいいです。 ベストな点数を取ることを狙うのではなく、いつもどおりの点数ぐらいを狙うことが重要です。そうすればきっと、普段と同じように力を発揮することができて、科目によっては普段以上の点数が取れるようになるはずです。ぜひ意識してみてください。
西岡 壱誠 :現役東大生・ドラゴン桜2編集担当