【専門店を直撃!】リーフスプリング時代のオールドジムニー、買うならどこに注意すべき?
■リーフスプリングのジムニーを長く楽しむにはどうするべき?
憧れのリーフスプリングジムニーが手元にやってきたら、どのような点に注意して維持していくといいのでしょうか。 ▼エンジンオイルは3000kmごとに交換 この時代のジムニーは小排気量なので、必然的に高回転まで回して走ることになります。クルマにとってはかなり一生懸命な状態。ジムニーは一般的な乗用車に比べギア比が低いので、高回転まで回ります。そのため、エンジンオイルは必ず3000kmごとに交換してほしいそう。また、一般的なクルマだとオイルフィルターは2回に1度のペースで交換しますが、リーフスプリングジムニーは毎回交換するのがベストとのことです。 ▼車検ごとに水回りを全量交換 チェックポイントでも話したように古いジムニーはサビが大敵。そのためクーラントは2年に1度、車検のタイミングで全量交換したほうがいいそう。 乗る際の注意点と言われると身構える人もいそうですが、これらはクルマを整備するうえでは基本的なこと。そこまで難しく考える必要はないでしょう。 「ただ、最近の新しいクルマは耐久性がとてもよくなっているので、これら基本的なことを知らない人が増えているのも事実です。私たちも年齢を重ねれば肩が凝りやすくなったり、膝の調子が悪くなったりして、定期的に健康診断をして異常がないかをチェックするとともに、マッサージなどで体をメンテナンスしますよね。クルマも人間と一緒です。必要なメンテナンスを定期的に行ってあげることで調子良く乗ることができるようになりますし、大きなトラブルを未然に防ぐ予防整備にも繋がります」
■もしなにかトラブルが発生した場合、パーツは手に入る?
旧車に乗るうえでもっとも気になるのがこれ。変な話ですが、パーツが苦労せずに手に入るのであれば、もし何かあってもそこまで心配する必要はありません。リーフスプリングのジムニーはどのような状況なのでしょうか。 ▼JA11はパーツで困ることはまだ少ない 内装パーツだと早い段階で供給が終了したパーツもあったのですが、2年ほど前から機関系のパーツもメーカーの方で取り扱いが終わったものが出てきています。たとえばJA11だと点検整備で部品がなくて困ることはまずありませんでした。でも最近はそういうことがポツポツ出てきています。 ヘッドライトはオリジナルのものが手に入りづらく、LEDタイプのバルブに交換可能なレンズに換えるケースが多いそうですが、その場合オリジナルの凸面レンズとは違い表面がフラットなレンズになるなどの違いがあります。 ▼SJ30は人気部品を探すのに苦労する SJ30だと前期型のミラーが人気で、JA11にそのミラーを付ける人もいました。現在はそれが手に入りづらくなっています。 ▼SJ10はワンオフで作らないといけないパーツもある SJ10だとクランクプーリーとウォーターポンプのプーリーにサビが発生しているクルマが多くなります。ただ、頻繁に乗られるクルマだと常に摩耗しているのでサビはなかなか進行しないのですが、たまに乗るくらいだとサビが進行してベルト接触面がヤスリのような状態になってしまい、ベルトを交換してもすぐにダメになったりします。このプーリーが3年くらい前から手に入らなくなり、交換が必要な場合は金属加工屋さんに作ってもらわなければなりません。どうしても純正部品の10倍くらいの値段になってしまいます。 須藤さんによると、一度スズキの方で生産が終了したパーツが再販になるケースもあるので、絶望的な状態まではいっていないとのこと。この状態が少しでも長く続くことを願いたいですね。 2ストロークのモデルは、頻繁に乗っているものほど調子がいいもの。エンジンも一発でかかり、排気の煙が少なくなります。乗ってあげることが状態をよく保つ秘訣とのことでした。
<取材・文/高橋 満(ブリッジマン)>