【有馬記念】データから見る「死の枠」と「神の枠」 最多勝ゲートを引き当てたのは人気薄確定の〝爆穴ホース〟
[GⅠ有馬記念=2024年12月22日(日曜)3歳上、中山競馬場・芝内2500メートル] 第69回有馬記念の枠順が19日夕方、公開抽選により決定した。舞台は小回りでテクニックが要求される中山芝内2500メートル。もとより内枠絶対有利と言われるコースで、今回も内めの枠を引いた陣営から「歓喜」、外枠を引いた陣営からは「嘆き」の声が漏れた。では、内枠でも特にどの枠が有利なのか、そして外枠で最も「死」に直結するのはどこなのか? 2000年以降の24回のデータで検証した。 まずは「1」から「8」までの枠番別成績だ。やや意外だったのは、1~5枠までの複勝率が22・0~25・5%で大きく変わらなかったことだ。最も勝ち馬を出しているのは1枠ではなく、5枠の5勝。次が1、3、4枠の各4勝となっている。内から順に成績がいいかというと案外そうでもない。 ただ、外枠不利はしっかりデータにも出ており、6~8枠は複勝率がガクンと落ちて10・4~14・6%にとどまった。中でも最も勝ち鞍が少ないのは7枠で、2012年ゴールドシップ1勝のみとなっている(今年の該当馬は7枠13番スタニングローズ、7枠14番ダノンベルーガ)。 馬番別成績を見れば、外枠不利がよりはっきりする。14番枠(該当馬22頭)、15番枠(18頭)、16番枠(17頭)からは勝ち馬が出ておらず、特に15番枠は最悪で馬券になったのが18年シュヴァルグランの3着1回だけ。15年にはGⅠ6勝のゴールドシップが1番人気で8着に沈んでしまっている。まさに「死の枠」だ。準・死の枠は16番枠。昨年のスターズオンアースが2着に入るまで馬券圏内ゼロだった。 では、最も勝ち馬を出しているのは? これが1番枠ではなく、9番枠で4勝。11年オルフェーヴルや、22年イクイノックスなど、実力が抜けた馬が多く入った枠という理由もあるだろうが、15年にはここからサウンズオブアースが5番人気2着に好走している。この9番枠に次ぐのが1番枠、4番枠の各3勝。1番枠は連対率が9番枠と並んで最も高い25%(24頭出走して6頭連対)。その6頭の中で1番人気だったのは04年の勝ち馬ゼンノロブロイだけで、01年には13番人気2着に激走したアメリカンボスなどがいるから、やはり実質一番の「神の枠」は最内の1番かも? その幸運の1番枠に引き寄せられたのは今年のダービー馬ダノンデサイル。勝ち鞍最多の9番枠に収まったのは伏兵のディープボンドだから、馬券的にはこちらを狙うという手もあるかもしれない。 反対に死の15番枠に当たってしまったのが白毛馬として初の有馬参戦となるハヤヤッコ。準・死の枠16番になってしまったのがシャフリヤール。両馬とも苦しい競馬を余儀なくされそうだ。
東スポ競馬編集部