産休の時、PUFFYをやめようかと思った――「移動はいつも隣の席」亜美と由美が歩んだ四半世紀
それぞれのソロアルバムを2枚組にした『solosolo』をリリースするなど、ソロとして歌手活動をしたこともあった。それがかえって、「やっぱりPUFFYは2人なんだ」という思いを強めた。 吉村「ソロのプロモーションは、楽屋が別々だったんです。でも結局、どちらかの楽屋で一緒にいました。一人で歌うのも緊張するし、取材も一人だし、写真を撮る時も一人でポーズを決めなきゃいけない。その全部がつらかった」 今に至るまでずっと、関係は変わらない。 大貫「友達であり、ビジネスパートナーです」 吉村「友達にも言わないようなことも言っているし、お互い知っているし。気持ち悪い表現かもしれないけど、大切にしている人のことは傷つけたくないと思うじゃないですか。だから例えば、『変だな』って思っても『こうしたほうがよくない?』って言うんです」 大貫「えっ。じゃあそう言われた時は、変だなって思われてるってこと?(笑)」
産休の時、PUFFYをやめようかと思った
大貫には18歳の娘、吉村には9歳の息子がいる。大貫は吉村の出産にも駆けつけた。 大貫「生まれるという連絡をもらった時、『私が行かずに誰が行く』と思ってしまって。なんなら横で手を握っていたかったくらい(笑)。扉1枚隔てたところで待っていました」 吉村「こっちからは『来て』って言ったつもりはないんだけど、気づいたらいた。で、『明日も朝から来るわ』って言い残して帰っていったよね(笑)」 2人は子育てと仕事を、家族やスタッフの協力を得ながら両立させてきた。実は大貫は、産休をとる時にPUFFYをやめることも考えたという。 大貫「バンドみたいに何人かいたら、自分一人休んでも『他のメンバーで活動してて』とかできるけど、亜美がいなくなったら、由美一人になっちゃう。いろんなことがストップしちゃうし、『やめたほうがよければやめます』という話をして。そしたら由美ちゃんが『逆の立場で考えてみ』って。『(逆だったら)やめなくていいって思うな』と言ったら、『でしょ』って」