知れば知るほど面白い 自動車メーカーのエンブレムの意味 54選 後編
マツダ
マツダ(Mazda)という名称は、初期のアジア文化で隆盛を誇ったゾロアスター教の創造神アフラ・マズダー(Ahura Mazda)に由来する。マズダーは「知恵」と翻訳されている。偶然にも、これは同社の創業者である松田重次郎の英語表記と同じであった。 マツダは時代とともに何度かエンブレムのデザインを変更しており、現在のような形となったのは1996年のこと。楕円形の中にスタイライズされた「M」が描かれており、楕円形は太陽を、「M」は会社を表している。また、翼を広げたようにも見えるが、これはマツダの表現の自由を象徴しているとされている。
マクラーレン
マクラーレン・レーシングチームの初期のエンブレムは、キウイ鳥に焦点を当てたもので、創設者ブルース・マクラーレン氏の故郷であるニュージーランドを表していた。1980年代には新しいデザインが与えられ、主要スポンサーであるマールボロのシェブロン(山形のマーク)が組み込まれた。 1997年には、このシェブロンが形を変え、単一で描かれるようになった。その後、現在の「スウォッシュ」に変更されたが、マクラーレンは、これはマールボロとは関係なく、「捕食動物や昆虫に見られる攻撃的な模様を想起させる」ものだと述べている。 2021年には、シェブロンカラーがパパイヤ色に変更され、フォントスタイルもスリムなものとなり、レースでの強さを象徴するようになった。
メルセデス・ベンツ
メルセデス(Mercedes)という名称はダイムラーのパートナー、エミール・イェリネック氏の娘の名前に由来する。ベンツ(Benz)は、世界初の自動車を作ったカール・ベンツ氏に由来する。1926年に2社が合併し、メルセデス・ベンツが誕生した。 エンブレムは、1870年代にゴットリープ・ダイムラー氏が妻に送った絵葉書に由来する。その絵葉書には、自分が住んでいる場所を三つ星で印し、「いつの日かこの星が、我々の勝利の工場の上に輝くだろう」と書かれていた。これが初めてクルマに使用されたのは1910年のことで、星の3つの突起は陸・海・空を表すようになった。