巨人・中川皓太 メジャー挑戦するエースの金言「現状維持は退化」痛感 チェンジアップ再習得着手、復活して「恩返しを」
巨人・中川皓太投手(30)が8日、今季からオリオールズでプレーする菅野智之投手(35)の想像を超える復活劇を約束した。東海大の4学年先輩から年明けに激励メッセージが届いたことを明かし「『コウタ頑張ってるな』と思ってもらえる活躍、恩返しがしたい」と誓いを立てた。 汗だくでも、力がみなぎった。G球場で10本の坂道ダッシュを終えた左腕は「菅野さんに新年のあいさつを送ったら『普通にまだまだやれると思うから』と。負けずに頑張ります、と送ったら『楽しみにしてるよ』と」。ハワイ自主トレなど1年目から師事してきた大先輩の期待がうれしかった。「まだ頑張れる。それを見せたい」。プロ10年目の目標が決まった。 昨季は「8回の男」として開幕するも、左膝痛での離脱もあり15登板で防御率8・76。苦しむなか目にしたエースの大復活は鮮烈だった。35歳の菅野が前年の4勝から15勝で最多勝&MVP。「皆の想像をはるかに超えてメジャーまで。すごくかっこよかった」。2月で31歳を迎える自分もまだできると思わせてくれた。 今オフはスライダー、シュートの横変化中心のスタイルに変化を加えるため、縦に落ちるチェンジアップの習得に着手。昨オフも挑戦したが、シーズンで使える球にはできなかった。再挑戦の後押しになったのが菅野の「現状維持は退化」の言葉。「昔は自分の持っているモノ(球種)で勝負しようと思っていた。けが続きで、菅野さんの言っていた意味がすごくわかるようになった」 この日のキャッチボールでも新球を試投。昨季セーブ王のマルティネスの加入で勝ちパターン入りは厳しさを増すが「勝ちに貢献するポジションで投げることこそが一番のやりがいなので」と背番号41。海の向こうに吉報を届けるべく、走り出した。(堀内 啓太)
報知新聞社