香港で中国株急伸、10年債利回り過去最低-共産党指導部が景気対策
(ブルームバーグ): 香港市場に上場する中国本土株は9日、取引終了前の1時間で急伸した。中国共産党指導部が金融緩和を約束し、財政支出を拡大する意向を示したことを織り込んだ。
ハンセン中国企業株(H株)指数は3.1%高で引け、10月18日以来の上昇率を記録。一時は0.9%安だった。ハンセン指数は2.8%上げた。
オフショア人民元は一時の下げを消し0.1%上昇。中国10年国債の利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し1.91%と、過去最低を更新した。
中国共産党指導部は9日、2025年に金融緩和と財政支出の拡大を進める方針を示した。習近平総書記(国家主席)をトップとする中央政治局は来年の金融政策を「適度に緩和的」とすると発表。11年以来の大幅なスタンス変更となる。
中国本土株の指標CSI300指数は0.2%安。政治局の発表前に取引を終えた。
SMBC日興証券のアナリスト、ジェレミー・イェオ氏はこの日の発表に関し、「非常に積極的な内容で、中国は資産価格の安定化と需要喚起に重点を置くようだ」と指摘。「もし中国が今週、より直接的にデフレ対策について語れば、状況が一変するかもしれない」と述べた。
原題:Chinese Stocks, Yuan Stage Late Rebound on Politburo Pledges(抜粋)
--取材協力:Tian Chen、John Cheng.
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