昆虫の専門家に教えてもらおう! 蝶たちとの上手な付き合い方とは
アウトドアでは、必然的に昆虫と出会う機会が多くなります。昆虫少年や虫愛ずる姫君じゃなくても、昆虫って観察してみると、意外とかわいらしく見えてくるものです。このシリーズではそんな、ちょっと気になる虫たちについて、昆虫の専門家にお話をお聞きしていきます。 【写真】可憐な蝶たちの美しい姿を見る(全13枚) 今回は、昆虫が苦手な人からも好まれる優美で美しい「チョウ」について、長年チョウの飼育に携わってこられた、箕面公園昆虫館副館長の清水聡司さんに教えていただきました。
色とりどりのチョウの乱舞にうっとり
不思議な生態についてもいろいろ学べる! 関西のおすすめ昆虫館3選【近畿エリア】の記事を書いたときに、関西にある3つの昆虫館を訪れたのですが、いずれも立派な放蝶園があって、乱舞するチョウの姿にうっとりと見入ってしまいました。 広々とした温室の中には、色鮮やかな熱帯の花々が咲き乱れていて、それだけでもとても美しい眺めなのですが、その空間を優美な動きのチョウたちが舞い飛んでいて、まるでファンタジーの世界のようでした。 チョウの種類によって飛び方もまちまち。ふわふわと空中を漂うように飛ぶもの、花から花へと忙しく移動するもの、花に止まって翅を広げたり閉じたりするもの……。 写真を撮ろうと近づくとさっと逃げてしまうものもいれば、カメラを向けてもまったく気にせず、ゆったりと構えているチョウもいます。翅の色や模様もさまざま、チョウってこんなにいろんな種類がいるんだ、と改めて興味がわきました。
これからの季節に出会えるチョウ
箕面公園周辺はかつて〝昆虫の宝庫〟と言われたエリアですが、どんなチョウが生息しているのでしょうか。 「箕面公園はモミジの名所として知られていて、6月ごろには幼虫がモミジの葉を食べて育つミスジチョウが見られます。ほかにも、アオスジアゲハ、アゲハ、クロアゲハ、ナガサキアゲハ、モンキアゲハなど、アゲハ類も見られます。 また、渓谷沿いでは、運が良ければ、大きくて優美なオナガアゲハを見ることもあります。近年では、南方系の蝶のイシガケチョウやクロコノマチョウもよく見かけるようになりました。 チョウの姿が少なくなる真夏には、滝道沿いの少し明るい場所でコミスジが悠々と舞っています。秋にはキタキチョウやウラギンシジミが数を増します。 また、秋には渡り途中のアサギマダラが姿を見せてくれることもあります」と清水副館長。そのほかにも、さまざまな質問をさせて頂きました。