ロコ・ソラーレの「そだねー」の生みの親が示す、子育てや日常会話でも使える潜在能力の高め方
「『そうだね』という言葉は潜在能力と本能を引き出す魔法の言葉」 そう話すのは、脳神経外科医・スポーツ脳科学者の林成之さん。脳科学をスポーツに応用し、2011年にサッカー女子W杯で優勝したなでしこジャパンのチーム形成など、アスリートたちの潜在能力を開花させてきた。 【画像】チームを団結させたロコ・ソラーレの「そだねー」 著書『運を強くする潜在能力の鍛え方』(致知出版社)では、「そうだね」という言葉で潜在能力が引き出されたことで、平昌(ピョンチャン)オリンピックのときの「そだねー」で話題になった女子カーリングのエピソードもある。林さんはその「そだねー」の生みの親だ。 一部抜粋・再編集して紹介する。
「そうだね」でチーム一丸に
「そうだね」という言葉は、のちに女子カーリングチームのロコ・ソラーレの選手が競技中に使って流行語になりました。 ロコ・ソラーレを指導するきっかけになったのは、吉田知那美選手からもらった手紙です。吉田選手が失敗を重ねてみんなからだめ出しされたとき、私に手紙を送ってきたのです。 軽井沢合宿で初めて会ったときに、私は吉田選手に「『そうだね』と言ってからチームプレーしたらいいよ」という話をしました。そうしたら、ロコ・ソラーレはあっという間に強くなりました。 「そうだね」という言葉がメンバーの合い言葉になって、チームが一丸となり、平昌オリンピックの女子カーリングでは銅メダルを取りました。 皆さんよくご存じのように、「そうだね」の北海道訛り「そだねー」は、2018年の新語・流行語大賞にも選ばれました。 このように「そうだね」は、チームの潜在能力を高める魔法の言葉なのです。これを日常会話に活かすなら、「面白そうだね」「楽しそうだね」とポジティブな言葉を使いながら話すとよいでしょう。 子どもに接するときも「そうだね」「そうなんだ」と言ってあげると、自分が認められたように感じて嬉しくなります。「そうだね」とか「なるほど」という言葉は、子どもを育てるときの合言葉にもなります。