F1の1000回目開催となる中国GPがレッドブル・ホンダ浮上の試金石となるのか?
開幕2戦目のバーレーンGP(3月29日から3月31日)で、レッドブル・ホンダが早くもつまずいた。 オーストラリアでの開幕戦で3位表彰台を獲得したマックス・フェルスタッペンは、2戦目のバーレーンGPでも表彰台にあと一歩の4位だった。成績だけを見れば、開幕戦と似たような結果だが、内容はまったく違っていた。フェラーリのシャルル・ルクレールがエンジントラブルに見舞われていなければ、フェルスタッペンは終始、表彰台争いの蚊帳の外におり、内容的にはフェラーリとメルセデスに対して完敗だった。 「バーレーンGPは難しい一戦だった。速く走ろうとアクセルを踏むと、トラクションを失ってリアタイヤが流れてしまってマシンを制御するのが簡単ではなかった。風が強く吹いていたことも要因の一つだと思うけど、マシンについて学ばなければならないことがたくさんあるように思う。ファクトリーに戻ったら、バーレーンGPで起こったことを分析したい」(フェルスタッペン) ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターも「トップチームと戦うには、われわれはパワーユニット(PU)とチームの車体を合わせたパッケージのパフォーマンスをまだまだ向上させなければいけないと感じている」と、実力で表彰台を獲得する力がないことを示唆している。 いったい、何が問題なのか。レッドブルでモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、「ホンダのパワーユニットには問題はない。問題はわれわれの車体にある。特に空力だ」とバーレーンGPのレース後に語った。どういうことか? 今年のF1は、空力に関するレギュレーションが変更された。大雑把に説明すると、オーバーテイクを促進させるために、後方に乱流を発生させないように、いくつかの空力パーツをなくし、その代わり前後のウイングのサイズを大きくしてダウンフォースを維持させようというものだった。そこで、レッドブルは昨年よりも大きくしたフロントウイングを開発したのだが、フェラーリは異なるアイディアのフロントウイングを採用してきた。