バレー石井優希「チャンピオンのエースという“自信とプライド”で東京五輪まで」
東京オリンピックへの思い
──サーブレシーブなども気の持ちようで変わったりしますよね。 石井優希:それはありますね。ずっと狙われていて、最初は『嫌だな……』って思っていましたが、狙われて強くなれたから。でも好きにはならなかった(笑) ──サーブレシーブは難しいですよね……。世界のサーブすごいですし。 石井優希:難しいです。でも今はAパスにできなくても、なんとか上に上げようと……。 ──そうです。サーブレシーブで弾いてしまっても、ハイセット(二段)を自分で決めて1点取る。今のバレーはそれでいい気がします。1点は1点ですし。では五輪前年ということで東京オリンピックへの思いを改めて聞かせてもらえますか。 石井優希:リオオリンピックでは足を引っ張ってしまった……という思いがあります。オリンピックまでの大会にスタートで出られてなくて、サリナ(古賀紗理那)がメインだったこともあり『オリンピックもメンバーに選ばれたら最高で、控えでも途中から出て仕事ができればいい……』という考えでいました。それが、サリナがメンバーから落ちてしまって自分がスタメンとなりビックリして、直前にけがもしてしまって、全然準備ができていなかったなと。 正直、オリンピックの重大さがわかっていなかったのですが、終わってみるとすごく興奮していた自分がいて、最後のアメリカ戦(準々決勝)が終わった後に、何もできなかった悔しさと『絶対もう一回この場に立ちたい』って素直に思いました。次は東京ですし、自分の脂が乗ったときにオリンピックを目指せるというのはなかなかないチャンスなので、オリンピックに懸ける思いはブレずにけがだけは避けてしっかりやりたいです。
チームもよりまとまってきたので結果を残したい
──石井選手はもはや「オリンピックに出られてよかった」だけではない存在ですよね。 石井優希:前回のオリンピックを経験しているというのは大きいことだと思いますし、サイド(アタッカー)で経験しているのはリサさん(新鍋理沙)と鍋谷(友理枝)……少ないので。まずはメンバーに残ることですが、久美さん(中田久美監督)が監督になって2年目になりチームもよりまとまってきたので(五輪でも)結果を残したい。スタートで出られたらもちろんいいですが、チームに貢献することが一番なので、どんな形であってもワンポイントであっても、役割を果たしたいと思います。