アマ6冠の田中将吾、プロ2戦目で初のKO勝利も苦笑い「もっとスカッと倒したかった」
プロボクシングの51・5キロ契約8回戦が12日、東京・後楽園ホールで行われた。アマチュア6冠の田中将吾(22)=大橋=が、ナッツァポン・マノノム(19)=タイ=に2回1分53秒TKO勝ち。プロ2戦目で初のKO勝利を挙げた。 1回から強打でナッツァポンを圧倒し、左ボディーフックでダウンを奪う。ただ、勝負を決めにいったところでは、ナッツァポンのアッパーを被弾する場面も。2回に連打でめった打ちにし、ロープ際でナッツァポンが膝をついたのを見て、レフェリーが試合を止めた。 田中は「やってきたことが全然できなくて。たまたま打ったパンチが当たって倒れてくれたので良かったけど、上のレベルだったら全然違う展開になっていた。結構パンチをもらっちゃった。もっとスカッと倒したかった」と苦笑いした。 大阪・藤井寺市出身の東洋大元主将。今年6月のプロデビュー戦では、フライ級6回戦で2023年東日本同級新人王の高熊龍之介(松本ACE)に3-0の6回判定勝ちしたものの、1回に左ジャブでダウンを奪われた。元世界3階級制覇王者の八重樫東トレーナー(41)は「まだまだ課題がたくさんある」としながらも、「浪速の激闘王。パンチ力はこの階級にしたらある方。それをどう当てるか」と今後に期待した。 今年の2戦は思うような試合ができず、田中は「来年はもっと自分のボクシングを完成させて、ランキングに食い込んでいきたい」と前を向いた。 興行はNTTドコモの映像配信サービス「Lemino」で午後5時45分から無料生配信された。田中のアマチュア戦績は65戦60勝(22KO・RSC)5敗、ナッツァポンのプロ戦績は5戦3勝(3KO)2敗となった。(尾﨑陽介)