満員電車耐えられない?日本の偉人の意外な素顔。型破りすぎ、すぐ旅に出たくなる…偉人の一面
日本史に名を刻む歴史人物たちについて「どんなことをしたのか」という業績は何となくわかっていても「どんな人物像だったのか」という人間味のところまでは、あまり知られていない。彼ら彼女らをいろんな角度からランキングすれば、意外な素顔が垣間見られて、日本史の偉人たちに、より親しみが湧くのではないか――。そんな発想から生まれたのが、著述家の真山知幸氏の新著『ひょんな偉人ランキング ―たまげた日本史』である。今回はそのなかから一部抜粋・再構成し、「満員電車に耐えられなさそう」な日本史人物のトップ3を発表したい。 【写真】『ひょんな偉人ランキング ―たまげた日本史』(真山知幸)では分野ごとの偉人ランキングを紹介
■あの歴史人物はどんなタイプだった? もし、歴史人物たちが現代にいて、職場や学校が一緒だったら、どんなタイプの人だったのか……。そんなイメージを膨らませると、偉人たちへの親近感も湧いてくる。 そんな思いから、50の項目でベスト3までを発表し、150人もの日本史人物を取り上げたのが、『ひょんな偉人ランキング ―たまげた日本史』である。 今回は「満員電車に耐えられなさそう」偉人ランキングを、筆者の独断と偏見で発表しよう。栄えある第1位から!
1位:中原中也は型破りすぎて就職できない 詩人の中原中也はとにかく酒癖が悪く、やたらと人にからむ悪癖があった。作家の太宰治に「青鯖が空に浮んだような顔をしやがって」とからみ、「全体、おめえは何の花が好きだい?」と唐突に質問。太宰が「モモノハナ」と答えると、「チエッ、だからおめえは」と悪態をついて、おでん屋で大喧嘩したことはよく知られている。 また中也には、いきなり人の家を訪ねるというはた迷惑な気質もあった。友人の内海誓一郎も、ちょうど作曲しているところに、中也の突撃訪問を受けたことがある。ストーブの前に座り込んで居座る中也に、仕事を邪魔された内海が怒って「もう帰れ!」というと中也は、憎たらしく笑みを浮かべ、帰り際にこんなセリフを吐いた。