由美かおる73歳でもY字バランス「健康と体型維持の秘訣は呼吸法。ストレスで呼吸が浅くなっている人の不調に、座ってでもできる《コア呼吸》を」
見事なY字バランスポーズと笑顔で、健康美あふれる由美かおるさん。師匠から受け継いだ呼吸法で健康を維持し、イキイキと活動しています(構成=丸山あかね 撮影=西田幸樹) 【写真】15歳から体型は変わっていないという由美さん * * * * * * * ◆30代から90代までの女性にレッスン 雑誌やテレビに出るとき、「Y字バランスができる70代」と紹介されることもあります。最近もアルバムのレコーディングをしたり、定期的に呼吸法のトークセッションを開催したりと、いろいろ忙しく活動しているんですよ。 やはり自分の健康は自分で守ることが大切ですよね。そのために、私が長年実践しているのが呼吸法。12歳のときに西野バレエ団に入団して、その後、西野皓三先生から学んだのが「足芯呼吸」で、私の健康の土台となりました。 さらに私は、おへその下にある丹田を意識して行う「コア呼吸」とストレッチを組み合わせた、「由美ブリージング」を考案しました。これを毎朝行うのが日課です。 私は呼吸法を実践してきたからこそ、73歳の今に至るまで健やかに過ごせているのだ、と確信しています。 最近は、全国で「由美ブリージング」のレッスンを開催して教えているんですよ。参加なさる方の年齢層は幅広くて、30代の方もいれば、90代の方も。 ご高齢の方のなかには、「立っているのがつらい」とおっしゃる方もいますが、腰かけて行うこともできるので大丈夫。
呼吸法はご自宅でもどこでも行えますし、実践して1ヵ月程度で徐々に効果を実感できるでしょう。体の不調によっては即効性がある、という点でも優れています。 たとえば先日、原因不明の腹痛に悩まされているという50代の女性が私のレッスンに参加なさいました。そこで、その方のペースに合わせてゆっくりと2時間にわたるブリージングの指導を行ったところ、すっかり腹痛がとれたと驚いていました。 おそらく、疲労やストレスによって「気」の巡り、「血」の巡りが悪くなっていたのでしょう。 体がガチガチで、指先が痺れているという80代の女性も、ブリージングをしているあいだ、お顔に血色が戻り、レッスンが終わる頃にはお肌がつややかに。体中がほっこりと温かくなったと話しておられました。 「続けているうちに、夜はグッスリ眠れるようになり、諦めていた指先の痺れも薄れてきました」と後日ご報告いただき、私もとても嬉しかったです。 現代人は、忙しさに追われて呼吸が浅くなってしまい、いわゆる胸式呼吸になりがち。ですが、深い呼吸、つまりコア呼吸を意識的に行うことによって全身の血行がよくなり、体がほぐれてくるのです。