ウインカー作動時の「カチカチ音」! どこから出る音で音量や音色に決まりはある?
ウインカーの音の出どころは?
さまざまな人が行きかう路上では、他車種との意思疎通が円滑なドライブを行う上で非常に重要な要素となる。そんな意思疎通をするために重要な装備といえるのがウインカーだ。 【画像】丸・三角形・赤・青・黄色! 標識の形と色には意味がある 方向指示器やフラッシャーライトとも呼ばれることのあるウインカーは、自車の動きを周囲に伝えるための重要な装備となっており、なくてはならない存在といえるだろう。 そんなウインカー、作動させているときにどこからともなく「カチカチ」と音がすることに気付いている人は多いハズだが、あの音は果たしてどこからしているのだろうか? この音の正体は「ウインカーリレー(フラッシャーリレー)」と呼ばれる電子回路部品の作動音で、電磁石が動作をし、溜まった磁力によって金属接点が動いてくっつくことでウインカーが光り、磁力が放出すると接点が離れてウインカーが光るということを繰り返す仕組みとなっており、その接点が動く音がカチカチ音として車内に聞こえてくるというワケなのだ。 そのためカチカチ音はウインカーの点滅と同期しており、たとえばどこかのウインカーバルブが切れたりして、ハイフラッシャー状態になったときは、点滅の速度が早くなるのと同時にカチカチ音も早くなるのである。 ただ、近年のクルマでは機械式のウインカーリレーを採用するものは減ってきており、電子式のものやIC制御でウインカーを点灯させるものが増えてきている。 こういったモデルでは機械式のウインカーリレーのように物理的な動作音を鳴らすことができなくなってしまったため、わざわざ疑似的にリレーのカチカチ音を鳴らしているのだ。 また、車種によってはカチカチ音ではなく、ピコピコというような電子音を採用していたり、設定から複数の候補から自分好みのウインカー作動音を選ぶことができたりするものも存在している。 ちなみにこのウインカー作動音、とくに鳴らさなければならないという法律はないため、機械式リレーを使用していないモデルであれば無音でも問題ない。 ただ、昔から馴染みのある音ということもあってか、現代においてはわざわざ鳴らしているものということになるのだが、それでもなお、延々とウインカーを消し忘れて走り続ける車両を定期的に見かけるのは非常に謎である……。
小鮒康一