日産のCDS、2年超ぶりの高水準に拡大-格付け見通し引き下げ
(ブルームバーグ): 日産自動車の信用リスクを示すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は、信用格付けの見通しが相次ぎ下方修正されたことを受けて2年超ぶりの高水準に拡大した。
日産の5年物CDSが2日朝に209ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)で取引されたと、CDSトレーダーが明らかにした。CMAのデータによると、これは2022年11月以来の高水準となる。前週末11月29日には前の日から12.5bp上昇し、1日の上昇幅として約1カ月ぶりの大きさを記録していた。
日産を巡っては、フィッチ・レーティングスとムーディーズ・ジャパンが先週、信用格付けの見通しをそれぞれ「弱含み」と「ネガティブ」に引き下げた。いずれも自動車事業のフリーキャッシュフローと収益性の悪化、とりわけ米国での業績が悪化していることを理由に挙げている。
一方、2日の日産株は上昇。ブルームバーグは11月30日、スティーブン・マー最高財務責任者(CFO)が近く退任すると報じた。日産ではここ数年、アシュワニ・グプタ氏らが最高執行責任者(COO)を退任している。11月には世界で9000人の人員削減を含む経営再建計画を発表した。
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Ayai Tomisawa