SP首位の坂本花織、金髪に真っ赤なドレスで貫録たっぷり…実は極度の緊張で震えていた脚
【ハリファクス(カナダ)=平沢祐】25日にハリファクスで開幕したフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦、スケートカナダで、女子ショートプログラム(SP)は坂本花織(シスメックス)が74・97点で首位に立った。吉田陽菜(はな)(木下アカデミー)が65・32点で4位、松生理乃(中京大)が52・31点で10位だった。 【写真特集】樋口新葉がGP初優勝、「りくりゅう」復活V…スケートアメリカ
金髪に真っ赤なドレス姿。貫禄たっぷりに見えた坂本の脚は、リンクの上で実は震えていた。いつ以来か思い出せないほど「久しぶり」の感覚。ジャンプへの不安などから極度の緊張に襲われていた。
演技が始まればさすがは世界女王だ。後半に跳んだ3回転の連続ジャンプが回転不足となったものの、大きなミスなくまとめてただ一人70点台をマーク。「頭が真っ白」という状態だったとは感じさせなかった。
慣れないタンゴに挑戦するSPは、練習でミスなく滑り、それを試合で実行する「再現性」をどれだけ高められるか。目指す姿はまだ先にあるから、演技後も得点が出た時も、はじけるような笑顔はなかった。自己採点は「55点」だったが、「自信を持ってやることが大事だと再確認できた」のは収穫。五輪プレシーズンは、己との戦いがテーマになりそうだ。(平沢祐)