大竹しのぶさんが亡き母に思うこと。「家族のために生きた人生も、母自身のもの」
舞台、映画、ドラマでの活躍はもちろん、歌手、執筆活動…と幅広く活動する大竹しのぶさん。忙しい毎日を送る大竹さんに、いつもすこやかでいるためのお気に入りのリラックス方法やご自宅で心地よくいられる工夫、これからの人生をどう過ごしたらいいか悩む読者へのアドバイスについてお話ししていただきました。 【写真】笑顔がすてきな大竹しのぶさん
家にいるときにはソファでだらっとするのが好き
大竹さんにとって、なによりリラックスできるのが自宅で過ごす時間だそう。 「ジムに行ったり、ウォーキングしたりする方がいいんだろうなとは思うのですが…。舞台の稽古で体を使うので、家にいるときは、ソファでだらっとドラマや映画を観るのが好きです」(大竹さん、以下同) ときには、人を招いておもてなしをすることもあるといいます。 「先日は、娘と娘の友達がわが家に集まりました。赤ちゃんが生まれた子が、私に会わせたいからと、夫や子どもを連れてきてくれたのがうれしかったです。お昼からバーベキューをして23時頃まで一緒に過ごしたんじゃないかな」
母の習慣を継いで水まわりはきれいにして寝ます
心地よく過ごすために続けている習慣はあるのでしょうか? 「水まわりはがんばってきれいにするようにしています。母が、1日の終わりには、キッチンに出ているものは全部片づけてなにもない状態にするのを習慣にしていたんです。6年前に母が亡くなってからは、とくに意識するようになりました。でも、今日(取材日)はお鍋を出しっぱなしにしてきちゃったんですが…(笑)」 「おうち派」の大竹さんですが、仕事の合い間を縫って、娘さんの住む奄美大島を訪ねることも。 「行けば楽しいし、疲れも取れます。いつか、1週間ぐらい滞在できたらいいですね。自然の豊かなところで暮らしてみたいです」
「人のため」が「自分のため」であることも
子育てや仕事がひと段落したあと、「自分のため」に、なにをすべきか悩む人も多いもの。読者へのアドバイスを伺うと、「アドバイスなんて…」と言いながらも、こんな話をしてくれました。 「福祉施設で働いていた妹が、定年を機に、今までよりラクな職場に移ったそうなんです。ところが、やっぱりものたりないなと、週に1日だけ施設で働こうかなと話していました。自分の喜びは、だれかのために働くことに尽きるのかもしれない、と気づいたと聞き、『なるほどなあ』と思いました。私の母もそういう人でしたから。夫のため、子のため、孫のため…と、ずっと一所懸命家族の世話をしていて。 でも、だれかのために生きていたからといって、その人の人生がなかったことになるわけではないと思うんです。『人のため』が、じつは『自分のため』なのかもしれない。母の人生も、まぎれもなく母自身の人生なんですよね。やりたいことがあれば、挑戦した方がいいけれど、『なにかしなきゃ』と縛られず、自由に生きるのがいいんじゃないでしょうか」 丁寧に言葉を選びながら思いを語る大竹さんから、日一日を大切に送る姿が垣間見えました。 衣装クレジット:ドレス¥198000(ten. / BRAND NEWS) イヤリング¥14300(ANTEPRIMA /アンテプリマ 新宿高島屋店) ブレスレット¥97900(VENDOME AOYAMA /ヴァンドーム青山本店) リング(中指)¥33000(Bellis /ロードス) リング(薬指)¥27500(オーロラ/ロードス) ブーツ/スタイリスト私物
ESSEonline編集部