初恋の女性を忘れられないように、思い募った1台【3】グレード設定の谷間に生まれた希少なクルマ
シリーズ:初恋の女性を忘れられないように、思い募った1台【3】1977年式 三菱 ギャラン GTO 2000 SL-5 【画像15枚】シートにバケットシートを採用。ブラックの重厚なレザータッチの表皮。インテリアもGTOの魅力の一つだった。グローブボックス下にはつり下げ式クーラー。スポーティーでありながらも快適性が重視されてきた時代らしい装備 搭載エンジンのアストロン80と呼ばれた4G52型と、先代のアストロンエンジン4G51型との違いは静寂性。4気筒エンジン独特の振動やこもり音を解消し、8気筒のようなフィーリングを生んだ。その要因となったのが、エンジン内部に組み込んだ2本のサイレントシャフト。クランクシャフトの両側にサイレントシャフトを上下に組み込み、高回転させた。あえて振動を生み出し、エンジン自体の振動を相殺。レシプロエンジンの常識を覆した。 ギャランΛへの過渡期、グレード設定の谷間に生まれた希少なクルマといえる。ホイールは三菱純正オプションの井桁タイプアルミホイールを履く。前オーナーによって、リアフェンダー上部にオートアンテナが取り付けられたが、全体的にほぼノーマルの状態を保ち続けている。1988年、オーナーはこのクルマを走行距離2万㎞で手に入れた。極上の状態だったというが、すでに20年来のパートナーとなった。それでもヤレを感じないのは、初恋のクルマに注がれる愛情の表れだろう。 初出:ノスタルジックヒーロー Vol.145 2011年6月号 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部
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