<プロ野球>オープン戦の結果、度外視してもOK?
オープン戦は、大型補強のソフトバンクが首位となった。そのソフトバンクは13連勝でオープン戦を終え、勝率8割8分2厘と圧倒的強さを誇った。一方1勝しかできず最下位に沈んだヤクルトは、シーズンへの不安をのぞかせる結果となってしまった。また個人では、楽天・松井裕樹投手や広島・大瀬良大地投手、ロッテ・井上晴哉内野手ら期待のルーキーたちが開幕1軍入りを猛アピール。記録尽くめとなったオープン戦順位やルーキーの成績を振り返りつつ、シーズンを展望してみたい。
まずは、オープン戦順位から見えるシーズン展望から。勝率8割8分2厘と他を圧倒した首位ソフトバンク。この数字は65年以降のオープン戦では85年広島(16勝2敗1分)に次ぐ高勝率となっており、13連勝は初のケースだった。このままの勢いでシーズンを通して戦うことができれば、2011年以来3年ぶりのリーグ優勝も間違いなしだろう。しかし、そうは問屋が卸さないのが勝負の世界。実際に、ソフトバンクは2009年オープン戦でも15勝を挙げて優勝。シーズンに突入後も2年連続で交流戦を優勝するものの、後半に6カード連続負け越しを喫するなど、終わってみれば3位と失速。この年に言えるのは、交流戦で優勝したようにオープン戦・交流戦を通してセ・リーグ相手に勝ち越しているということ。シーズンのほとんどをしめるパ・リーグとの対戦では分が悪かった。 ですが、ソフトバンクファンの皆様ご安心下さい。過去10年のオープン戦順位がシーズン順位にどのように影響を与えているかを示したものが表1となっている。これを見て分かるように、オープン戦を首位で終えたチームは、シーズン順位でも優勝2回にAクラス6回、さらに最下位はなしという好成績に終わっている。そして何より、今年に限って言えば、オープン戦でのパ・リーグ球団との対戦成績は、5勝2敗と勝ち越し。シーズンでも同様に大型補強の成果が出れば、ファンの皆様にとって良いシーズンを送れるのではないだろうか。