成長できていない? レンタル先で苦しむJリーグの逸材たち。世代別日本代表も大苦戦? 怪我に泣く選手も
DF:行徳瑛(ぎょうとく・えい)
生年月日:2004年12月17日 保有元クラブ:名古屋グランパス レンタル先クラブ:AC長野パルセイロ(J3) 今季リーグ戦成績:1試合0ゴール0アシスト 2023年に静岡学園を卒業後、名古屋グランパスに加入した行徳瑛。同年5月のYBCルヴァンカップのヴィッセル神戸戦でプロデビューを果たすと、今シーズンは6月12日の天皇杯第2回戦JAPANサッカーカレッジFCとの試合に出場し、同月16日に行われたJ1リーグ第18節・湘南ベルマーレ戦でベンチ入りした。 しかし名古屋での出番はこの2試合以降巡って来ず、今年7月にJ3を戦うAC長野パルセイロへレンタルで移籍する。ここでも出番は限られており、背番号「4」を与えられるも、加入後の出場はリーグ戦1試合にとどまっている。 他のポジションに比べ、行徳が主戦場とするCBは経験が重要なポジションだ。川崎フロンターレの高井幸大やアビスパ福岡在籍時の冨安健洋のような例はあるものの、20歳前後の選手がレギュラーを確保できるケースは稀だろう。 来月で20歳の誕生日を迎える同選手は、往々にして出番を待たなければならない位置でポジション争いを続けている。そんな中、先月トレーニング中に重傷を負ってしまった。長野の発表によると、右膝内側側副靱帯損傷につき全治は8週間だという。 プロ2年目にして厳しい状況を強いられているが、定位置確保までに時間を要するだけあって、クラブ側も猶予をそれ相応にみているはずだ。不運な怪我に負けず、奮起に期待がかかる。
MF:吉長真優(よしなが・まひろ)
生年月日:2002年3月20日 保有元クラブ:ジュビロ磐田 レンタル先クラブ:カマタマーレ讃岐(J3) 今季リーグ戦成績:1試合出場0ゴール0アシスト 今季はJ3で戦う吉長真優は、2020年に成立学園からジュビロ磐田に加入。当時J2を戦っていたチームでリーグ戦5試合に出場すると、J1に昇格した2022シーズンの第28節・柏レイソル戦でプロ初ゴールを記録した。 同シーズンはリーグ戦18試合に出場しており、柏戦のゴール以外でも要所で輝きを放っていた。特にリーグ戦第30節・セレッソ大阪戦では金子翔太のゴールをアシストし、右ウイングバックとして幾度もチャンスを演出。この試合は2-2の引き分けに終わったが、同選手は攻撃面で存在感を示していた。 しかし翌シーズンにチームがJ2に降格すると、出番は半減。リーグ戦9試合の出場にとどまり、ベンチから外れる試合も多かった。磐田は降格から1年で昇格を果たしたが、吉長にとっては悔いが残るシーズンとなった。 今年2月にカマタマーレ讃岐にローン加入するも、出場機会の確保には至っていない。怪我の情報は伝えられていないが、ここまでリーグ戦わずか1試合でしかピッチに立っておらず、ベンチにも姿がない。 今年の3月に22歳になった同選手は、年齢的にもそろそろ正念場が見えてきている。磐田では右サイドハーフだけでなく、サイドバックやウイングバックとしても起用されており、ポリバレントな特長はポジション争いでも有用なはずだ。 きっかけさえあれば、状況を打開できるだけの実力はあるだろう。