リラクゼーションの「ラフィネ」530店超を全国展開 清水秀文・ボディワークホールディングス社長
── リラクゼーション業とはどんなビジネスですか。 清水 治療を目的としないボディーケアやリフレクソロジーなどです。ボディーケアは筋肉やツボ、リフレクソロジーは足裏や手の末梢(まっしょう)神経が集まる「反射区」をセラピスト(施術者)がほぐす健康法です。 ── マッサージとは違うものですか。 清水 マッサージをする「指圧治療院」といった名称の施術所は治療を目的としており、施術する人は専門学校などに3年以上通ってあん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得しなければなりません。当社はこれとは異なり、治療を目的としません。 セラピストが手技で体をほぐすことで「気持ちいい」と感じられ、終わった後に「すっきりした」「リラックスできた」と思えたりすることを目指すサービスです。セラピストは国家資格を取得する必要はありません。セラピストになりたい人向けに当社のグループ会社で教育し、民間資格試験を受けてもらっています。 ── どんな経緯で創業したのですか。 清水 大学を出ていったん就職した後、専門学校で学んであん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家資格を取りました。24歳の時、専門学校の同級生とエステティックサロンを埼玉県大宮市(現さいたま市)に開き、夜は柔道整復師の専門学校に通う日々が続きました。 1987年に設立した運営会社が当社の前身です。90年に知人から誘いを受け、福島県会津若松市にある温浴施設内のリラクゼーション業務を請け負うことになりました。軌道に乗った後、茨城県や千葉県などにも広げ、今は東京・後楽園の「ラクーア」や豊島園の「庭の湯」など全国170カ所に上ります。名称は施設によってさまざまです。 ■約4300人が働く ── ショッピングモールなどで見かける「ラフィネ」は今年、25周年を迎えたそうですね。 清水 99年にリラクゼーションの店を他社から3店買い取ったのが始まりです。当時、リラクゼーションはまだポピュラーではなく、なかなか利用してもらえませんでした。30歳以上の女性をターゲットにしたかったので、集客するには商業施設内がいいと考え、神奈川県横須賀市の西友に4号店を構えました。