美のカリスマ・MEGUMIさんが映画「ねこのガーフィールド」を通して、働くママたちにおすすめしたいこと
子離れしてからの方が、人生は長い
超人的に思えるこのバイタリティは、緻密なスケジューリングとコツコツとした努力に裏打ちされたもの。子どもが15歳になって離れて暮らすいま、改めて自身と向き合うことになったそうです。 「私の場合、息子が通った幼稚園の先生が‟子どもが離れてからの人生の方が長いのだから、ちゃんと考えてね”と父母会でおっしゃったことが、そのときの自分に刺さりました。 まだ子育てが大変な時期で、それが永遠に続くように思え、先々のことなんて考えられなくて。でもそのときに初めて未来を想像して。ああそうか、いつか子どもから手が離れるんだ!と。 確かに70歳、80歳まで生きたら、子離れしてからの方が人生は長い。それで少しずつでも、働きながら子どもを育てる方が、自分のその後の人生のためにもベストじゃないか。出来ることから仕事を頑張っていこう!と思ったんです」 子育てを経験し、何十年も園長を務めてきた先生だからこその、実感がこもった言葉に心を動かされたそう。 「子どもが小さいときは、子育てしながら自分の将来のことを考えるなんて無理!と思いますけど、子どもが幼稚園や保育園にいっている間にでも少し、自分の人生を考えて何かを始めるのは、とてもいいことだと思います」 そんなMEGUMIさんが目指すのはイタリア人女優のモニカ・ベルッチと、世界的建築家の安藤忠雄。優雅でゴージャスな女優が、MEGUMIさんの歩む‟美のカリスマ”の道のその先にあるのは想像に難くありません。でも十代でプロボクサーとしてデビューし、建築を独学で学んで、文字通りに世界のトップまで昇りつめ、80歳を超えたいまも現役で戦い続ける。生きながら伝説のような建築家の、どこに心をつかまれたのでしょうか? 「すべてなんですけど……独学で建築家になられたところがまずそう。しかもその作品は唯一無二で、本当に格好いい。大病を経て五臓六腑のうちのいくつかは切除しながら、80代のいまも最前線でガンガン建築をつくりまくっています。『こども本の森』という子ども向けの図書館を私費で建設し、自らスポンサーを見つけている。やっていることのすべてに、きゃ~先生、格好いい!という感じで(笑)。 安藤さんも40代で海外に出ていったので、私も40から海外に。先生の動きにならいたいと思ってチャレンジしているところです」 文/浅見祥子 撮影/田中麻以(小学館)