いま話題の“電動スーツケース”って、免許は必要ない? 公道走行はOK?【元警察官が語る】
転倒や衝突のリスク
簡単な操作で利便性の高い電動スーツケース、この電動スーツケースにKPOPアイドルが空港でまたがって登場したことも話題となり、新たなブームになるのではないか、とも言われています。その一方で、専門家によると危険性が高い乗り物であるとの、指摘もあります。 タイヤのサイズが非常に小さいため、段差やちょっとした障害物でさえも乗り越えることが難しく、転倒する危険性が高いからです。さらに重心が高いので、バランスをとりにくく、速度を上げてしまうと急に止まることができず、曲がることも難しかったりします。つまり、歩行車等に後ろから衝突してしまったり、曲がり角で正面衝突したりする可能性が高いわけです。 電動スーツケースを販売するサイトには、「走行は十分に広く、周囲に人や障害物がない状況でご利用ください。当ストアでは走行に伴い生じた事故・トラブルにつきましては一切補償しかねます」「日本国内では本品の公道走行は禁止されております」等の注意書きもあります。 本音を言うと、安全運転を啓蒙する立場である私自身、お勧めしたい乗り物ではありませんが、今後どのようなかたちで普及していくのか、というところは気になるところです。 大事なことなので繰り返しますが、この新しい乗り物である電動スーツケース、走行するには運転免許が必要であり、現時点では公道を走行してはいけないとされています。 公道を走行するためには、ヘッドライト等の保安基準を満たしたうえで、ナンバープレートの取得と装着、ヘルメットの着用が必須となります。そこまでして公道を走行したいという人が今後、現れるのかといったところを、交通取締りを行う側である警察官は気にかけているようです。
────────── ●文:ヤングマシン編集部(宅島奈津子/元白バイ警官ライター/親子関係改善コンサルタント) ※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
ヤングマシン編集部