植物のすべてに愛情を注ぐ園芸界のレジェンド・小黒 晃さんのお庭を訪問【私の植物偏愛記・11月号こぼれ話】
おなじみの講師の方々に、愛する植物を思う存分語っていただく連載「私の植物偏愛記」。『趣味の園芸』2024年11月号では、園芸界のレジェンド・小黒 晃さんに、身近だけど意外と知らない、アガパンサスの魅力を伺いました。 ウェブだけで読めるこの「こぼれ話」では、小黒さんのご自宅の植物を紹介していただきます。どんな植物を紹介してくださるのか、どうぞお楽しみに! * * * 本誌で宿根草の講師として長らく活躍してくださっている小黒さん。その蓄積された知見の豊富さは、まさに園芸の知の巨人。しかし、ご自宅の美しい庭先で迎えてくださったのは、とても柔和で小柄な方でした。
取材にお邪魔したのは8月。真夏の日ざしの中、小黒さんのお庭では、色とりどりの花々が咲き誇り、まるで夢のような美しい光景が広がっていました。 のびのびと植物たちが育つ8月のお庭から、ほんの一部の植物をご紹介します。小黒さんの解説とともに、レジェンドのお庭ツアーをお楽しみください。
キキョウ
秋の七草の1つ。和の花で親しみがあります。タネでふえたものには変異が見られることも多く、意外にバリエーションが豊かです。 咲き分けや絞り咲きは、同じ株でも花ごとに異なり、気まぐれです。かえってそのほうがおもしろいかもしれませんね。自分でオリジナルの品種をつくることもできます。 11月号で紹介した袋咲きの品種は、花が開かないので虫が中に入れません。タネをとりたいなら、花を開いて、人工授粉が必要です。
カラー
黄花のエリオチアナという種類の、'サンライト'という品種です。畑地性カラーの代表的な品種で、古くから栽培されています。性質が強く、植えっぱなしで毎年咲きます。 夏の花はいろいろありますが、カラーはそのなかでも特に目立つ存在です。鮮やかな明るい黄色で、開花後は緑色になります。写真のものは、まだ少し黄色が残っています。 種子が中にたくさんでき、熟すと重くなって垂れていきます。