【有馬記念】ダノンデサイルなど社台ファームが放つ4本の矢 吉田照哉代表14年ぶりVに手応え
今年はGⅠでの活躍に加え、6月に関西の前線基地、社台ファーム鈴鹿(三重県鈴鹿市)が開場。周回コースや坂路が充実しているのはもちろん、自然を残した造りが馬にリラックス効果をもたらしている。アドマイヤズームも朝日杯FSの前に短期放牧で調整されていた。現在の50馬房から年内には75馬房に増え、「来年の夏までには160頭くらい入れるようになりますよ」と吉田代表は明かす。
〝4本の矢〟で挑む一大決戦。勝てば2010年ヴィクトワールピサ以来、これまた14年ぶりの勝利だ。充実の一年を、さらに実り多きものにする。(板津雄志)
■吉田 照哉(よしだ・てるや) 1947(昭和22)年11月12日生まれ、77歳。千葉県出身。社台グループ創始者・吉田善哉の長男。慶大経済学部を卒業後、社台ファーム入り。現社台ファーム代表、社台スタリオンステーション代表取締役。
★17日のダノンデサイル
滋賀・栗東トレセンで追い切りに備えて調整。坂路を柔らかなフットワークで駆け上がった。1週前の11日には、栗東CWコースで6ハロン82秒5─11秒1とシャープに伸びて併入。この日、手綱を取った安田調教師は「先週までやってきたことに対する体を含めての対応を見て、あした(18日)の追い切りに向けた準備をしました」と語った。
★社台ファーム
吉田善哉氏が父・善助氏が創業した社台牧場から独立し、1955年に前身となる千葉社台牧場(千葉県富里市)を創業。71年に北海道千歳市に社台ファームを開いた。86年ダイナガリバーで日本ダービーを初制覇し、以降も活躍馬を輩出。現在は敷地面積290ヘクタール、繁殖牝馬約600頭を擁する。