Y.S.C.C.横浜・稲葉洸太郎監督

10月19日、 品川区立総合体育館にてFリーグ2024-2025 ディビジョン1の第11節が行われ、しながわシティとY.S.C.C.横浜が対戦。 【映像】宮本恒靖×松井大輔の日本代表レジェンド対談！ 横浜は上位のしながわを相手に互角の戦いを見せた。10分に先制を許すも、19分にセットプレーから横浜・野尻大和がゴール。1-1で試合を折り返した。 第2ピリオドは、25分に高橋健がカウンターからGKとの1対1を決め切り、横浜が1点リード。しかし、残り7分でパワープレーを仕掛けてきたしながわに対し、36分に失点。さらに残り46秒で逆転ゴールを決められ、2-3で敗戦した。 試合を終え、横浜の稲葉洸太郎監督が記者会見に出席した。

得点力を上げて勝利に近づく

●Y.S.C.C.横浜｜稲葉洸太郎監督 ──今日の試合を振り返って。 先週は、自分たちのなかで落としてはいけない試合を落としてしまいました。チームとして雰囲気が良くない部分も多々ありましたが、今日はその修正ができていい雰囲気のなかで戦うことができました。インプレー中はかなり自分たちの狙い通りのことができたと思っています。 ただ、しながわはクオリティの高いチームなので、一つのミスからカウンターで仕留めてきます。今日も全体の流れというよりは、ワンプレーからやられてしまいました。 逆に自分たちにもカウンターのチャンスがありました。相手が前がかりになっている時にカウンターになった場面もありましたが、そこで追加点を奪えずに1点差のままパワープレーに入ったことは良くなかった部分だと思います。 もう一つは、相手のパワープレーでは、勝つための賭けに出ました。自分たちがリーグ戦でポイントを取れていなかったので、勝ち点3を取りにいくようなシフトを組んで臨んだ時間帯でした。 そこは自分の判断なので、その時間帯で失点してしまったことは、選手たちがどうこうというよりは、監督の責任だと思います。そこがまたフットサルの難しいところであり、楽しいところであり、いろいろと考えさせられた試合でした。 ──パワープレーで賭けに出たというのは、どういう部分になりますか？ 相手がパワープレーをしてきた時の、こちらの守備ですね。“点を取るための守備”のイメージで、守って引き分けで終わらせるよりは、パワープレー返しでひっくり返せば1点を取れますし、点を取りにいこうというマインドで送り出していました。そこで少し前がかりになって、隙間ができてしまった部分はあったのかなと思います。 ──今シーズンは、1点差や2点差といった“惜しい”敗戦が多いですが、その要因は？ 僕自身の考えでいくと、まずは時間帯に合わせた選手たちのプレーのチョイスや僕の戦術のチョイスがまだまだなのかなと思います。 あとは、うちのチームには攻撃的なタレントがそろっていると僕は思っているのですが、あまり点を取れていないんですよね。失点数はリーグ全体で見てもそんなに悪くないポジションにいますが、得点数がどうしても少ないと思います。でも今日もインプレー中はアグレッシブにこちらが攻めている時間帯がありました。シュート数や決定率といった部分で、毎試合もう1点、2点取れるようになれば、勝利にも結びつくかなという印象です。 ──稲葉監督は、選手時代になかなか勝てない経験はされていますか？ 経験しています。勝てない時は、最後の時間帯になると少しネガティブになって「また点を取られるんじゃないか」といったマインドになりがちなので、そうならないように意識しています。今日はチームの雰囲気もすごく良かったですし、気をつけてはいますが、そううまくいかないですね。 ──選手だった時と監督になってからの違いや、それによる難しさを感じることはありますか？ そうですね。監督なので自分がピッチに出て点を取ったり守ったりすることが直接的にはできないですが、そこは選手たちがすごく頑張ってくれています。 そのなかで、自分が外から冷静に状況を見て、的確な指示を出す難しさはありますね。全体を司って自分が決めていかなきゃいけない責任感だったり、選択は本当に難しいと感じています。 ──監督に就任された時に“より強く・カッコいい集団に”という話がありましたが、そうあるために、いまなにが必要だと考えますか？ 勝利ですかね。 あとは人間性はすごく大事にしています。試合中の立ち振る舞いで、汚いファールや変なアピールはしないようにしています。もちろん激しいスポーツなので、怪我もありますし、お互いが痛がることもありますが、しっかり正々堂々とみんなが勇敢な戦い方をしてくれていると思います。なので、そこは続けたいです。 そのなかで自分たちの特徴を出して勝てるようになれば、よりいい雰囲気になりますし、選手たちもいい顔をすると思います。（菅原）健太だったらピヴォで自分が決める、もしくはお膳立てする。他にもドリブラーが仕掛けて、フィクソがミドルシュートを決めるといった、いろんな形がありますが、そういった部分を狙い通り出せるようになってくれば、自ずとかっこよく見えるし、みんなの満足度が上がってくると思うので、そこはより頑張りたいなと思います。