京都「ブラック・ジャック展」のピノコグッズが若年層に人気、モデルは誰?
■ 「アッチョンブリケ!」ピノコのグッズが人気
手塚治虫の不朽の名作『ブラック・ジャック』の連載開始50周年を記念し、「美術館「えき」KYOTO」(京都府京都市)で展示会が開催中。往年の名シーンの数々を生原稿で見ることができるまたとない機会、若い世代の来場もかなり多く、老若男女幅広い層が各シーンをじっくり熟読している姿が印象的だ。 【写真】10~20代女性に人気、限定ピノコグッズの数々 そんななか、10~20代の若い女性に人気のグッズがあるという。両頬をむぎゅっと押しながら、怒ったり驚いたり感動した時などに「アッチョンブリケ!」と叫ぶ同作の人気キャラ・ピノコの限定グッズだ。 ピノコは、双子の姉のお腹の中で18年間生き続けていた畸形嚢腫(きけいのうしゅ)で、ブラック・ジャックに摘出されて、人工の身体を与えられた「18歳で0歳の女の子」。作中でブラック・ジャックの奥さんとして家事をこなし、治療の助手を務めている。明るく可愛い彼女がむずかしい医療シーンやシリアスなシーンも多い同作と読者の間に立つことで、作品をより親しみやすくしてくれている。 そんなキュートで表情豊かな彼女が、昭和レトロ感あるピンク色の可愛い定番のトートバッグや巾着、Tシャツ、帽子、ぬいぐるみ、マシュマロなどの菓子、「ピノコ語口座トイレットペーパー」といったユニークグッズなど、幅広い展開で限定グッズに。 ブラック・ジャックが「ブラック」なだけに黒色のグッズ、ピノコがピンク色のグッズで、並んでいるとそのカラー対比も可愛い。グッズ売り場の担当者によると、ピノコグッズは主に女子大生に人気なのだとか。
■ 可愛いピノコのモデルは誰?
実は同展の展示のなかに、ピノコのモデルといわれる人物の映像動画があるので見逃せない。その人物とは、手塚治虫の長女で手塚プロダクション取締役の手塚るみ子さんだ。ご本人も映像のなかで、「会う方みなさんにピノコですねと言われるので、改めてブラック・ジャックを読むと小さな頃の自分に似ていると思いました」と語っている。 明確な最終回は無いとされている同作だが、「人生という名のSL」は、多くの読者が最終回的にとらえているエピソード。これも同展で生原稿を見ることできる。そのなかで、ブラック・ジャックの前にどこかで会ったことのあるような美しい女性が現れ、実は18歳になったピノコだったというシーンがある。が、実際は夢であったという結末だ。 「いこう患者が待ってるぞ」の台詞とともに、ブラック・ジャックと18歳のピノコが連れ立って歩く後ろ姿は、特設ショップ「崖の上の一軒家」の入り口に展示されている、在りし日の手塚治虫と幼いるみ子さんが手を繋ぐ姿の特大写真パネルとも重なって見える。