「めざそう!生涯現役」 健康増進イベントに約80人 鹿児島県瀬戸内町
健康づくりをテーマにしたイベント「瀬戸内町ウェルビーイングフェス~めざそう! 生涯現役」が22日、鹿児島県瀬戸内町のきゅら島交流館で開かれた。瀬戸内町地域医療連携推進法人アンマと一般社団法人日本セルフケア推進協議会の共催。午前・午後の部に延べ約80人が参加し、専門家の講話を通して自分や家族、地域全体の健康づくりについて知識を深めた。 ウェルビーイングは「Well(良く)」と「Being(在ること)」を組み合わせた言葉。WHO(世界保健機構)憲章の「健康の定義」の中で使用され、日本WHOは「病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」と表現している。 イベントは健康的な食事の実技講習と専門家2氏による講話の2部構成で、一般のほか町内の保健師や食生活改善推進員らも多く参加。午後の部では、名瀬保健所の相星壮吾所長と京都大学医学部薬剤疫学分野の髙山厚特定助教が講話した。
相星所長はさまざまな合併症のリスクがある糖尿病に重点を置き、危険な生活習慣や改善方法などについて説明。▽日本人は欧米人に比べ糖尿病になりやすい▽検診と指導、血糖コントロールが重要―などと指摘した上で、「実践する側も指導する側も楽しく、できる範囲で生活習慣の改善を図っていこう」と語った。 髙山特定助教は「歳をとっても、糖尿病になっても、本当に健康になる方法は?」の題で講話。WHOの健康の定義を引用し、「人とのつながりや良好な人間関係こそが健康の秘訣(ひけつ)。家族や周囲の人と一緒に地域ぐるみで健康づくりに取り組んで」と呼び掛けた。 会場には現在の自分の健康度を測るブースや健康食品の紹介ブースなどが設置され、来場者は友人らと連れ立って各ブースを回りながら楽しく健康づくりについて学んでいた。